日経平均は3日ぶり反落、プラス圏維持ならず 結局は円高重荷、ソフトバンクは年初来高値
[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりの小反落となった。前週末の米雇用統計発表後に円高に振れた為替が重荷となった。国内機関投資家の押し目買いや短期筋によるショートカバーが入り、寄り安後はプラスに転じたものの、大引け直前に軟化した。TOPIXも3日ぶりの小反落となった。
業種別ではその他製品が上昇率トップ。小売、食料品が上位にランクインした。半面、値下がり率は鉄鋼がトップ。輸送用機器、海運がこれに続いた。任天堂<7974.T>をはじめゲーム関連株に関心が向かう中、大型株で構成されるTOPIXコア30<.TOPXC>は0.48%安となり、下落率はTOPIX(0.14%安)を上回った。
円高リスクが警戒される中、トヨタ<7203.T>が2%安で取引を終了。米長期金利の低下を背景にメガバンクが軒並み安となるなど大型株の一角がさえない。一方、ソフトバンクは1%超高。東京エレクトロン<8035.T>は2%超高となり、ともに年初来高値を更新した。2銘柄で日経平均を約30円押し上げる要因となった。
日経平均は節目の2万円を突破した前週末までの2日間で500円を超す急ピッチな上昇となっていた。東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏は「1回調整が入ってもおかしくない局面だが、2万円台での値固めの展開となっている」と指摘。「日経平均はここから上の水準は累積売買高が少ないところ。2万0800円を超えてくると、さらに上昇余地が出てくるだろう」と話す。
個別銘柄ではカナモト<9678.T>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は2日、2017年10月期の連結営業利益が前年比13.2%増の171億3000万円(従来予想は158億2000万円)となる見通しを発表した。コスト削減などが寄与する。業績予想の上方修正を好感した買いが入った。
半面、田淵電機<6624.T>が急落。2日に17年3月期連結決算の訂正と、決算短信において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象、状況が存在するとの注記を追記することを決めたと発表した。経営の先行きを懸念した売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり829銘柄に対し、値下がりが1070銘柄、変わらずが118銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20170.82 -6.46
寄り付き 20135.42
安値/高値 20104.13─20224.54
TOPIX<.TOPX>
終値 1609.97 -2.23
寄り付き 1605.39
安値/高値 1602.39─1612.91
東証出来高(万株) 164811
東証売買代金(億円) 23784.42
(長田善行)
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