米デル、さえないPC販売の見通し

MBO案めぐる不透明感

アナリストは状況を注視

IDCによると、第2・四半期のPC世界販売では中国のレノボ・グループ(聯想集団)<0992.HK>が首位に躍進。同社の市場シェアは16.7%と、米ヒューレット・パッカード(HP)の16.4%を上回った。デルは12.2%で3位。

アナリストによると、HPはPC以外でも、ネットワーキングやストレージなど主要な分野でデルをすでに上回っている。また、エンタープライズ・コンピューティングの分野にも進出し、最近発売したムーンショット・マイクロサーバーが注目を集めている。

アナリストはこれまで、MBOをめぐる対立によるデルの事業への長期的な影響について見解を示してきていないものの、8月20日の決算発表を前に状況を注視している。

モーニングスターのアナリスト、Carr Lanphier氏は「高いリスクと痛みを伴うプロセスになる」と指摘。不穏な結果となれば「顧客の懸念」につながるとの見方を示した。

CLSAのアナリストによると、世界のPC販売は今年7%、来年4.5%減少する見通し。MBO案の評価のためデルの取締役会が起用したボストン・コンサルティング・グループによると、デルの売上高は2016年まで毎年減少することが見込まれている。

ISIグループのアナリスト、ブライアン・マーシャル氏は「投資家はシルバー・レイクとマイケル・デル氏の案を支持し、リスクを回避すべきだ」と指摘した。

デル氏は株主からの干渉なしにデルの再建を行いたい意向で、同社を企業や政府機関向けのストレージ、コンピューティングサービスを手掛ける企業にすることなどを目指している。

だが、一部のアナリストは、同氏の案がアイカーン氏の案に打ち勝ったとしても、法人向け市場ではすでにIBMとHPが大きなシェアを握っており、遅過ぎる可能性があると指摘する。

調査・コンサルティング会社Vaxaのマネジングディレクター、スティーブン・ナサシン氏は「HPとIBMは過去7─10年間にわたって手掛けている。デルは始めたばかりだ」と語った。

(Poornima Gupta記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 吉瀬邦彦)

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