いきなりステーキは「超常連」も半端なかった ハマる人続出、肉マイレージの魔力とは?
この人気プログラムに参加するランキング上位の猛者たちは、一体どんな人物なのだろうか。記者は実際に会い、その実情を追った。
まずは2016年4月に累計300キロを達成するまで、総合ランキングで1位をひた走ってきたかつてのチャンピオン、都内の会社役員であるTAKAさん(52)だ。いきなりステーキとの出合いは2014年。当時、身長は176センチ体重は90キロと肥満ぎみだった。
そこで「40代最後の年にダイエットをしよう」と一念発起。たんぱく質を摂取するために、赤身肉のステーキを食べるダイエットを始めた。ところが、自分で調理してもすぐに冷めてしまっておいしくない。そんな折、仕事で訪れた赤坂で出合ったのが、いきなり!ステーキだった。
「肉の種類や部位が書いてあり、しかもグラム売り。肉単品でも頼めると聞き、これだ!とビビーンときました。しかも六本木や銀座など、自分の行く先々に出店される。これならどこでも食べられると1日2回通うことにしました」(TAKAさん)。
定期預金を取り崩してまで、ステーキを食べた
開店時間の11時、トレーニング後の16~17時の2回、1日700~1000グラムを食べる生活を1年間続けた。店に備え付けの調味料は種類が限られていたため、練りわさびや醤油、練り梅を持ち込んでいた。ライスや根菜など、糖質が含まれるものは食べなかったという。
トレーニングの成果も上がった。「いきなりステーキでたんぱく質をとり、筋トレ、有酸素運動で代謝を上げることができた。いきなりステーキは出張先の地方にもある。どこでも肉を補給できるのは大きかった」(TAKAさん)。ストイックな生活を続けたことで、体重は20キロ落ち、体脂肪率も1ケタ台というアスリートのような身体になった。
累計300キロが見えてきたときのことだ。当時は300グラムの「ワイルドステーキ」(比較的リーズナブルな看板メニュー)と300グラムのハンバーグの組み合わせで昼夜食事をし、1日1200グラムを食べていた。ほかの上位ランカーもすさまじい勢いでTAKAさんを追い上げていたため、「尻をたたかれる思いだった」と振り返る。定期預金を取り崩すなどの金策もしていたほどだった。
TAKAさんは300キロを達成したら、肉マイレージの加算をやめようと決めていた。「このまま1位であり続けることに何の意味があるのか。金銭的にも続けられない」と苦しい状況だったからだ。
悩み抜いた結果、一瀬社長に「食べるのが日課になったおかげでダイエットに成功しました。これからもずっと食べ続けますが、トップを走り続けるのは大変なので、マイレージをやめます」と伝え、2016年4月にダイヤモンドカードを返上したのだった。
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