日本女性は、なぜ異常に外見にこだわるのか

フランス人から見るとそのままでキレイだ

しかし、日本では行きすぎた「メーク信仰」がストレスになっているとの印象も受ける。「まゆ毛を書かないと外に出られない」のはまだいいとして、「彼氏が寝てから化粧を落とさないと恥ずかしい」というのは信じられなかった。フランス人の私から見れば、すっぴんの日本人女性はとてもきれいだ。そもそも日本人男性はそこまで女性のメーク前とメーク後の違いを気にしているのだろうか。

もう1つ、「行きすぎた例」を見掛けたことがある。東京で仕事をしていたとき、仕事場の化粧室でのこと。ここでは、女性たちが毎日、ある時間になると決まって並んで「メーク直し」をしていた。フランス人もメーク好きな人はいるが、職場のトイレでみんなで横並びになって、隣の人が何を使っているかをのぞき込んだりはしない。

トイレで並んでメークするのは何で?

私から見れば、みんな十分にキレイなのに、なぜ日に何度も塗り直す必要があるのか、とても不思議に思う。でも、考えてみれば私も中学生のときに、授業中に友人とトイレに行って、一緒にメークをしたことがあったっけ。日本人女性はあの楽しさを味わいたいのかもしれない。彼女たちにとっては、見た目がどうの、ということではなく、メークをする過程が大事な行事であり、周りの女性と一緒にメークをするのも、絆を深める機会になっているのかもしれない。

他方で、日本には「本音と建前」の文化があるとよく聞くが、それも影響しているかもしれないとも考えた。日本では、感情をストレートに表すのは良くないというのと同じように、素顔のままでいるのも好まれない。それよりは、建前で物を言い、化粧で顔を隠したほうが、人間関係がうまく行くという面もあるのではないだろうか。「本音と建前」、そして「素顔と化粧」。フランス人からすると、このギャップの比較がとても面白い。

とにかく、日本とフランスの文化の共通点がある。どうやらお互いの国の女性は自分の見た目に永遠に不満を感じていて、美への追究は日々の悩みである。満足することを知らないという点で、先進国にありがちな一種の“mal du siècle(現代病)”ともいえなくもないが。

日本で出版されるフランス本のタイトルには、日本はダメで、フランスはすばらしいというタイトルが多いけど、そこまでして日本人女性にダメ出しをする必要があるのだろうか。日本人女性ほどではないにせよ、フランス人が日本の美容文化にも惹かれているのは間違いない。日本人はすごく謙虚なんだろう。とにかく、日本女性も、フランス女性も、お互い負けずに世界で輝こうじゃないですか!

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