日経平均450円高、節目の2万円まで一時接近 仏大統領選の無難通過で1年5カ月ぶり高値 

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 5月8日、東京株式市場で日経平均は3日続伸。3月2日に付けた取引時間中の年初来高値を更新し、終値は2015年12月3月以来、1年5カ月ぶりの水準を回復した(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸。3月2日に付けた取引時間中の年初来高値を更新し、終値は2015年12月3月以来、1年5カ月ぶりの水準を回復した。仏大統領選を無難に通過したことなどを背景にリスク選好の姿勢が広がった。東証1部の売買代金は3兆円を超え今年最大。東証1部銘柄の93%、東証33業種全てが値上がりする全面高商状となった。

TOPIXも年初来高値を更新した。東証1部の売買代金は昨年12月9日以来の高水準。東証1部の出来高も今年最高となった。

仏大統領選の決選投票は市場の予想どおり、中道系独立候補のマクロン氏が勝利した。また前週末発表の米4月雇用統計が堅調な内容となるなど好材料が相次いだ。海外投資家による買い観測が聞かれる中で、日経平均は終始堅調に推移。節目の2万円回復まで、あと約70円の水準まで上昇する場面があった。

「今期の国内企業業績は足元で14─15%の増益が想定できる。1万9000円前後で滞留した時間が長かったことを考慮すれば、今後2万1000─2万2000円台は十分に達成し得る水準」(野村証券エクイティ・マーケット・ストラテジストの伊藤高志氏)との声も聞かれた。

もっとも、このところの急ピッチな株高を受け、短期的な過熱感に対する意識が徐々に広がりつつある。「リリーフ・ラリーが先々週から始まっているが、米経済指標はこれ以上良くならないレベルまで改善している。2万円に届く可能性は十分あると思うが、そこがピークとなることも考えられる」(JPモルガン証券・エグゼクティブディレクターの内藤三千郎氏)との見方も出ている。

業種別では空運、化学工業、鉱業が上昇率上位にランクイン。米政府が日本を含めた8カ国・地域の鉄鋼製品などに対し、反ダンピング(不当廉売)関税を正式に適用することとなったことに伴い、鉄鋼は一時下げに転換したものの、その後切り返しプラス圏で終了した。

個別銘柄では2日に17年6月期における通期利益予想の上方修正を発表したアイスタイル<3660.T>が急伸。半面、同日発表した18年3月期の連結業績見通しが市場予想を下回ったオリンパス<7733.T>は反落した。

東証1部騰落数は、値上がり1875銘柄に対し、値下がりが108銘柄、変わらずが32銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19895.70 +450.00

寄り付き    19709.01

安値/高値   19705.13─19929.48

TOPIX<.TOPX>

終値       1585.86 +35.56

寄り付き     1569.15

安値/高値    1568.83─1587.23

東証出来高(万株) 240808

東証売買代金(億円) 34434.43

*写真を差し替え再送します。

(長田善行)

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