日経平均は8日以降、一気に「2万円」に挑戦か シカゴの先物ではすでに年初来高値を上回る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
新緑の季節。日経平均も週明け以降、2万円突破となるのか(写真:fujio/PIXTA)

今年の大型連休中は、昨年、一昨年に見られた円高ドル安は観測されなかった。むしろ、米国経済指標の堅調さが確認できたことから、6月利上げへの期待感が高まり、全体的に強気な地合いとなっている。

前週末の円建てCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)日経平均先物は、1万9705円と、3月2日の取引時間中につけた日経平均株価の年初来高値の1万9668円を上回った。

アジア情勢やフランス大統領選挙の決選投票でサプライズがなければ、連休明けの5月8日、日経平均は年初来高値を更新する公算が大きい。ドル円相場は現在1ドル=112円台と、3月の115円水準と比較すると円高推移にもかかわらず、日経平均はいよいよ2万円の大台回復が視野にはいってきた。改めて足元の日経平均の動向を、需給面などから確認したい。

4月の米雇用統計は良好な内容に

まずは4月の米雇用統計の内容を確認したい。4月の米雇用統計では、失業率が4.4%と市場予想(4.6%)、前月(3月:4.5%)比ではともに改善。10年ぶりの低水準となったほか、非農業部門雇用者数も前月比+21.1万人と予想(同+19.0万人)や、3月の実績(同+9.8万人から同+7.9万人に下方修正)をともに上回った。

一方、賃金の伸びを示す平均時給は前年比+2.5%と市場予想(同+2.7%)、3月の実績(同+2.7%から+2.6%に下方修正)をともに下回った。この発表後、為替市場では、ドル円はドル高円安が進む場面も見られたが、小幅な動きに留まり、5月4日以来となる113円台回復とはならなかった。

しかし、6月13-14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ実施はほぼ確実との見方が強まっている。米利上げの確率を数値化しているCMEが算出するFF金利先物(Fed Watch)では、雇用統計発表の前後で、6月利上げを予想する割合が71.8%から78.5%と、約7ポイント上昇した(東京時間6日9時時点)。

次ページ実は外国人投資家は日本株を売っている?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事