急成長BAKEは「洋菓子界」の常識を壊せるか

大ヒット「チーズタルト」販売会社の次の一手

莫大な需要が見込める「土産菓子」市場に参入したベイク。勝算は新たに開発した業態にある(編集部撮影)

焼きたてチーズタルト専門店「ベイク チーズ タルト」などで知られるBAKE(ベイク)が4月27日、東京駅構内にバターサンドの専門店「プレスバターサンド」をオープンした。

大きな特徴は、オリジナルのプレス機による“挟み焼き”という新しい手法を用いた小ロット生産だ。これにより、サクサクした歯応えを楽しめるという。

狙うのは土産菓子の需要

東京駅構内の店舗では、出来たてのバターサンドクッキーを購入することもできる(編集部撮影)

また、クッキーにサンドされる中身はバタークリームとバターキャラメルの2層構造となっている。ここまで手間をかけられるのも小ロットだからこそだ。

土産菓子の店としては珍しく「工房」が店舗内にあり、製菓の作業を見学したり、出来立ての商品を持ち帰ったりすることができる。エンターテインメント性、イベント性により商品の付加価値を高める工夫だ。

ベイクは2013年に創業し、主力のBAKE CHEESE TART(ベイク チーズ タルト)を中心に33店舗、5ブランドを展開する急成長ぶり。会社側によれば2016年6月期決算では売上高36億円に達したという。

ベイク代表の長沼真太郎氏は「当社は一言で言えば、“お菓子のスタートアップ”なんです。これまでのお菓子屋さんがやってこなかったことにチャレンジして、お菓子に新しい価値を持たせ、進化させたいと考えています」という。

スタートアップとはIT業界などでよく使われる言葉で、明確な定義はないものの、革新的なやり方で急成長している新興企業を表現することが多いようだ。

長沼氏は、どちらかといえば保守的な製菓業の分野に、ABテスト(複数のものを比較してより有効なものを検証する方法)による商品の改善や、組織のフラット化、ボトムアップを重視した事業戦略など、IT企業的な要素を取り入れた。まずはこうした経営形態が、同社の急成長の理由の1つになっている。

しかし、そもそもおいしくなければ多くの人に受け入れられない。その意味では、長沼氏の“生まれ育ち”が大いに役立ったようだ。

次ページベイクは何を変えたのか
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 東京「夢見る女子」の生態
  • コロナショックの大波紋
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
広告大乱戦<br>デジタル化で進む“下克上”

「ついに」か「ようやく」か。ネット広告費が初めてテレビ広告費を超えました。デジタル化の大波の中で、広告業界は“異種格闘技戦”の時代に。グーグルと組んで購買につながる広告商品を生み出したマツモトキヨシなど、激変期の最先端事例を紹介します。