上値重いドル/円、反転のカギは何か? 雇用統計発表後のドル/円を占う

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縮小

日本要因に目を転じる市場関係者

三菱東京UFJ銀行の内田稔チーフアナリストは、米国要因ではドル/円の方向感は出にくいと指摘する。

量的緩和の縮小開始時期の後ずれ観測は米金利の重しとなるが、米株には追い風で、ドル高/円安になりやすい。他方、強い米経済指標で9月の縮小開始観測が高まれば日米金利差は拡大するが、新興国を中心に株安になりやすい。5月下旬のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言以来、マーケットはこの構図から抜け出せていないとする。

内田氏は日本の要因、特にデフレ脱却期待が高まるかどうかがドル/円の方向感を決めるポイントになるとみている。

同行では、日米の実質金利差の算出にコアコアCPIを用いている。内閣府が公表した6月のコアコアCPI(総合から生鮮食品、石油製品およびその他特殊要因を除く)は、連鎖基準で前年比マイナス0.4%。5月のマイナス0.4%と下落幅は同じだった。内田氏は「水準はマイナスでも動きとして上がっていく方向になれば、円安方向に働きかけて行く(材料になる)」とする。

また、参院選の与党大勝で政権基盤を強化した安倍晋三政権が、企業側の希望が強い設備投資減税を成長戦略の一環として明確に打ち出せるかもポイントになるとみている。

(ロイターニュース 和田崇彦 編集:田巻 一彦)

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