最新版!「CSR企業ランキング」トップ700社 富士フイルム3年連続1位、ブリヂストン続く

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2位はブリヂストン(567.9点)。人材活用91.9点(31位)、環境98.6点(6位)、企業統治+社会性97.6点(11位)、財務279.8点(19位)といずれも高得点だった。

最も順位が高かったのは環境。2020年までに2005年を基準とした全製品の原材料調達、生産、廃棄までの全過程でのCO2排出量を売上高当たりで35%低減を目指している。国内5工場、2研究施設で太陽光発電を導入するなど再生可能エネルギー利用も進める。原材料調達でのグリーン調達は包括的なガイドラインを定めて実施。生物多様性への影響の最小化に向けて取水量削減活動を推進するなど環境活動のレベルはトップクラスだ。

事業活動をベースにした社会課題解決にも積極的に取り組む。インドネシアで小規模ゴム農家に生産性の高いゴムの木とタッピング機材を提供。講習会も実施し高品質なゴム増産を達成した。自社の原材料確保と小規模農家の経済的自立の継続的な両立を目指している。

ほかにも現地の高校卒業生を受け入れる職業訓練学校「LLK-BS」をインドネシアで運営。自社人材の育成だけでなく地元の技術向上にも貢献している。インドでは、若い世代向けに、コンピュータのスキル学習支援、将来のキャリア形成支援のために工場近隣の公立高校にeラーニングセンターを設立している。

従業員向けにも「ボランティア休暇制度」や合計3年間を限度とする「ボランティア休職制度」といった制度を幅広く用意。社会との接点を強く持とうという意識は強い。

グループ全体のリスク管理活動責任者に執行役員が就くだけでなく各事業部門・SBU(戦略的事業ユニット)単位にも同様の責任者を任命。リスク管理を全社で推進する体制を確立するなどガバナンス面も進んでいる。1位富士フイルムとは1.8点の僅差。女性管理職比率(2.2%)など女性関係の指標が弱く人材活用に若干弱みがあるが、初の首位も見えてきた。

KDDIの3位入りは情報通信業でドコモ以来

3位はKDDI(565.0点)。人材活用95.3点(12位)、環境94.6点(37位)、企業統治+社会性97.0点(14位)、財務278.1点(25位)といずれも高得点だった。情報通信業での3位入りはNTTドコモ以来。CSR活動のマテリアリティ(重要性)に「多様な人材の育成による活力ある企業の実現」を掲げ、事業活動の基本に「人」が置かれていることがよくわかる。

KDDIでは、育児のための短時間勤務、始業時間の繰り上げ・繰り下げ、時間外労働の免除・制限などを子が9歳に達する日を含む年度の3月31日まで取得可能。介護休職・介護短時間勤務は365日取得可能といった各種ワーク・ライフ・バランス制度は充実している。

「KDDIサプライチェーンCSR推進ガイドライン」を公開し、取引先へ周知。調達先監査・評価も行い、サプライチェーン全体でCSR調達に取り組んでいる。開発途上国への技術移転の一環として通信技術専門家を派遣し、各国の通信事情の改善に寄与する「社会課題解決」も幅広く行い、「企業統治+社会性」の得点も高かった。

携帯電話基地局で太陽光発電や蓄電池を組み合わせてCO2排出量の30%低減を目指したり、絶滅危惧種にあたるインドのガンジスカワイルカを保護したりなど地球環境保全へも幅広く取り組んでいる。

4位はコマツ、NTTドコモ、キヤノンの3社(563.8点)が並んだ。

コマツは人材活用93.0点(28位)、環境95.9点(24位)、企業統治+社会性95.9点(20位)、財務279.0点(22位)とトップクラスはないが、満遍なく得点した。

NTTドコモは人材活用89.5点(50位)、環境93.2点(60位)、企業統治+社会性98.2点(5位)、財務282.9点(6位)で、企業統治+社会性と財務が高い。

キヤノンは人材活用91.9点(31位)、環境100.0点(1位)、企業統治+社会性89.3点(147位)、財務282.6点(9位)と環境がトップと各社それぞれ強みは異なる。

以下、7位富士ゼロックス(561.4点)、8位デンソー(561.1点)、9位リコー、花王の2社(560.6点)となった。

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