職場女性に「かえって嫌われる」3つの接し方 女性下着メーカー新人営業のトホホ体験とは

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タイミングを探して相手を見ることを続けると、もう1つ嬉しい効果があります。相手を見る回数と時間が増えるので、必然的に相手の顔を覚え、相手への関心が高まります。髪型、ファッション、体調、機嫌などなど、前回との違いがあると「ピン!」と気づきやすくなります。

オレが言う「何かイイコト」に頭を使うより、相手が今どんな状態かに関心を持つ。考えてみれば単純ですが、女性が喜ぶ法則を気づかせてくれた「リングアウト負け」のデビュー戦でした。

「聞き出す」テクニックを使うも、惨敗

3つ目は「聞き上手になる」失敗。話を聞いてほしい女性と解決策を提示したい男性。男女で会話の目的が異なることは、ここ最近知られるようになりました。「オトコも聞き上手になるべき!」という考えのもと、傾聴や質問力のような「聞き出すスキル」が注目を浴びています。新人営業のボクも、女性取引先やベテラン販売員さんの本心を上手に聞き出そうとかなりがんばりました…が、いつも空回り。“スキル使ってるボク”が相手にミエミエ、本心なんか言ってくれません。

書籍やセミナーで聞きかじった「にわかテクニック」を初心者が使っても、女性にはお見通しで効果なし。それに気付いてお手上げ状態になってしまった僕は、もう肩肘張らずに女性がつらつらと語る雑談を聞くだけ…になっちゃいました。しかし、転機がやってきます。女性たちのつらつら話す事に興味が湧いてきたんです。「へー」とか「マジっすか」とか「それでどうしたんスか?」とか素のリアクションを返すだけですが、そんな「一緒にいる時間」を重ねてくうちに、自然と相手から話をしてくれるようになりました。

「聞き上手になるスキル」は、女性との接し方における上級者用。初級者はまず相手の雑談に単純に興味を持つこと。そして2人で雑談するような「一緒にいる時間」を積み重ねる。するとある時、女性は自然と信頼して話してくれる。「にわか聞き上手のルーキーイヤー」で学んだお作法です。

女性との接し方が分からないという悩みは、英語が話せないという悩みにどこか似ている気がします。「どうしていいか分からない」と悩んでるあいだは自分目線。相手に関心を持って観察したときに初めて、話すことができるし、話しかけてくれる、という共通点があるようです。ジョン万次郎も女性下着の新人営業も、漂流した新天地での突破口は「相手への関心」だったのかもしれません。

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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