外資系の会社で多い「スマート」「ソリューション」「インテリジェント」「シナジー」などの、一見わかるようで、わからない横文字もビッグワードです。一つひとつの言葉が指す意味を、具体的な数字や言葉に置き換えていきましょう。
当たり前すぎてささらない
誰もが「そりゃそうだよね」と思うようなことであれば、わざわざ資料を作って力説する必要はありません。ビジネスでの資料は、相手にこちらの望む行動を取ってもらうことが最終目的です。忙しいビジネスパーソンはさまざまなやるべきことを抱えていますから、その中での優先順位を上げなければ、気にとめてもらえません。
価値観が劇的に変わることをパラダイムシフトといいますが、ビジネスの資料は大小あれど相手にパラダイムシフトを起こしてもらうためのものです。そのためには「そんなに重要なことだとは思っていなかった……」と思わせるような意外性が必要になってきます。
たとえば、「整理整頓が重要です」と言われても、「それはそうでしょうね」で終わってしまいますが、「整理整頓をすることで業績が30%アップします」「整理整頓は企業の体質を変えます」と言われると、意外性が出てきて興味を引くことができます。単に声高に「これが重要です!」と主張するのではなく、相手が気づいていない隠れた重要性を伝えることによって、相手の優先順位が上がっていくのです。
私はダイバーシティ経営のコンサルティングや講演をやらせていただいていますが、「今はダイバーシティが重要です。御社も推進しましょう」だけでは「それは政府も言ってるけれど、うちは困ってないから」と思われてしまいかねません。それを「ダイバーシティに対応できていないと、向こう5年間で女性はもちろんのこと、男性社員の離職率が30%高まります」などと、意外性のある数値やインパクトで表現していきます。
自分の資料が当たり前のことになっていないかどうか、相手が気づいていない意外な重要性は何か。資料を作成する前段階でチェックしてみましょう。
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