【完全保存版】東電株主総会、全議事録(4) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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小森常務: 常務の小森でございます。まず汚染水のですね、対策について非常にちぐはぐしてるんではないかというようなお話でございました。いずれにしましても原子炉のですね、放射能のもとであります、溶けた燃料、あるいは使用済み燃料を冷却するということは極めて重要であります。特に溶けた燃料についてはですね、水をかけておりますが、それが建屋の中に流入して汚染水となっているということでございます。日々400立方メートル程度のですね、地下水が入ることによって全体量が増えているというのが、汚染水問題の非常に厳しいところでございます。

これらのですね、汚染水の問題については当初大変な苦労をしながらですね、処理施設を作り、タンクを作りしてまいりましたが、なかなか手を打ちにくいというところがあったことは事実でございますが、現在ですね、汚染水の問題につきましては、汚染水処理対策委員会というものを国の廃炉推進対策委員会の所に作りましてですね、対策会議のもとに作りまして、精力的に進めるということでございます。

まず水を減らしていくということ、それから浄化していくということ、それからしっかり貯めるということ。これらに加えましてですね、陸側の遮水壁等の検討も含めてですね、複合的にあるいは何重にもですね、オプションを考えながらしっかりと対策をしていくということでリスクを減らしていくと、それから現場の状況に合わせてしっかりと対策を進めるということに努めてまいりたいと考えてございます。1点目は以上でございます。

下河邉会長: 2つ目のご質問はですね、福島第一の現場において、きわめて厳しい環境の中で作業にあたっていただいております作業者の方のですね、被ばく量の管理の問題並びに飲食関係ですかね、これらを例示されましてですね、労働環境についてのお尋ねだったと思います。同じくお願いいたします。

小森常務: 引き続きまして小森より説明させていただきます。社員、作業員ともにですね、厳しいところで作業をしてございますが、それなりに改善を進めてきております。万全というところまではまだ至ってないと思いますが、まず作業現場へのですね、休憩施設の設置、医療施設の充実、それからエリア除染による被ばくの低減等と、さまざまな改善を現在でも図り続けております。今後もですね、いろいろなご意見を賜りながら、定期的に実施して継続的な改善を求めてまいる所存でございます。働きやすい職場環境がですね、廃炉を進めるための原点でございます。健康管理、被ばく管理、これに関してもしっかりと対応をしてまいるつもりでございます。株主様のご理解よろしくお願い申し上げます。

下河邉会長: 3点目のご質問はですね、ご質問というよりご意見といたしまして、建屋をですね、埋め立てたらどうかというですね、ご提言がいただきました。この点についても同じく常務の小森よりお答えをいたします。

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