「テロ対策特別措置法」期限延長の問題は、国際貢献のあり方から議論すべし【1】

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アフガン対応の国際的な枠組み

 テロ対策については、わが国が参加している「海上阻止活動(MIO)」に注目が集まっています。しかし、この海上活動は「不朽の自由作戦」(OEF)の一部に過ぎません。他に「ISAF」「PRT」などの活動があります。

 整理すると、以下の4つに分類できます。

【1】 不朽の自由作戦(OEF) (Operation Enduring Freedom)
(目的) アフガン南部、東部のパキスタン国境付近等を中心としたアル・カイダやタリバン勢力の掃討作戦等
(参加国) 米、英、仏、加、韓、モンゴル、ニュージーランド(NZ)、ポーランド、ルーマニア、トルコ 他 約20ヶ国
 なお、「不朽の自由作戦」の対象はアフガニスタンだけでなく、「不朽の自由作戦ーフィリピン」、「不朽の自由作戦ーアフリカの角」、「不朽の自由作戦ートランス・サハラ」などもある。アメリカは、テロ対応の作戦を包括して「不朽の自由作戦」としている面がある。

※ 「海上阻止活動」(OEF-MIO)とは、以下のとおりです。
(活動内容) インド洋におけるテロリスト及び関連物資の海上移動の阻止、抑止の活動
(参加国) 米、英、仏、独、パキスタン、加、NZ、日本 8カ国17隻  
 防衛省の説明によると、OEFへの給油等の後方支援は、負担と危険が少ないといいます。しかし、この自衛隊の活動については、ほとんど情報が開示されていません。インド洋で海上自衛隊が活動をともにしていと推定される「合同任務部隊152(CTF152)」には、米空母ミニッツやエンタープライズも参加しており、イラクへの空爆も行っています。同部隊のマークには日の丸も書いてあるようです(公式にはCTF150に参加)。テロ特措法の枠を越えた活動を自衛隊が行っている可能性もありますが、自衛隊の活動に関する情報は一切開示されていません。


【2】 国際治安支援部隊(ISAF) (International Security Assistance Force)
(活動内容) 安保理決議第1386号に基づき設置された国際部隊により、アフガニスタンの政府支援、治安維持を展開
(参加国) 米、英、仏、独、伊、加、スペイン、ポルトガル、デンマーク、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、ノルウェー、アイスランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ギリシャ、トルコ、ブルガリア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア(NATO全加盟国)
その他、豪、NZ、スウェーデン、フィンランド、オーストリア、スイス、アルバニア、アゼルバイジャン、クロアチア、マケドニア、アイルラン。計37ヶ国、39,000名。司令官はアメリカ人

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