中国が超速で「スマホ先進国」になれた事情

日本とはいったい何が違ったのか

中国ではスマホ購入の際のブランド志向が薄く、アップルやサムスン以外の自国産スマホを買うことも一般的だ(撮影:編集部)

スマホさえあれば、世界のどこよりも楽に暮らせるところ。それが中国だ。ある30代女性は夫と子供の三人暮らし。その生活は、朝から晩までとにもかくにも「スマホ頼り」だ。

朝:混んでいる電車には乗らず、スマホから車の相乗り予約アプリを利用して出勤。会社に着くと、同僚とはもちろん、顧客とのやり取りもSNSのテキストメッセージやビデオ通話で済ませる。

昼:ランチは出前アプリで、サラダなどのデリバリーを頼む。昼休みに同僚に薦められた生鮮食品配送アプリで、おいしそうなイチゴと野菜を故郷の実家に送るように注文。老眼で文字を読みづらい親に音声メッセージで注文品が届くことを知らせる。

夜:仕事を早く終えられたので子供と連れ立って、外食と映画に行くと決めた。生活情報アプリでレストランを選び、クーポンを活用したら、ほぼ無料で映画を見ることができた。出かけている間に、専用アプリで頼んだ家事代行に家を掃除してもらう。

帰宅して子供を寝かしつけ、やっと夫婦2人の時間になったけれど、夫はスマホゲームに熱中。私はスマホで韓国ドラマを見ながら、生活用品を通販アプリで注文した。支払いはすべてアリババの決済アプリ「アリペイ」で決済し、クレジットカードの出番はない。

「高級スマホ」へのこだわりが薄い中国人

こうした暮らしは今や、中国ではごく一般的になっている。北京や上海など大都市だけではなく、筆者が昨年訪れた地方の中小都市でも同じだ。人々の生活はSNSや各種アプリなどの情報インフラで成り立っており、日々の用事はスマホだけで済ますことができる。

調査会社Canalysによると、中国の2016年における年間スマホ出荷台数は4.7億台。実は米アップルのiPhone、韓国サムスン「ギャラクシー」のような「ブランドスマホ」のシェアは高くなく、中国メーカーのOPPO(オッポ)、Vivo(ビボ)、HUAWEI(ファーウェイ)が大きなシェアを確保している。

ちなみに日本はというと、調査会社IDCによると2016年のスマホ国内出荷台数は約2900万台で、その内アップルの比率が54.8%。2位のソニー(12.6%)を突き放し、圧倒的に高かった。

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