4位はT&Dホールディングスで97.2%(傘下生保3社も含むデータ)。男性取得者138人で、そのうち1週間以内が133人である。2週間の育児休業有給化や、人事部門から対象者の所属長に対するメール送信等での取得奨励など、グループ全体で取得者増加に取り組んでいる。
5位は明治安田生命保険で94.4%。取得者136人のうち1週間超が25人と、期間の長い取得者が多いようだ。
以下、6位第一生命ホールディングス85.5%、7位朝日生命保険81.6%、8位アサヒグループホールディングス80.0%、9位大和証券グループ本社73.1%、10位三井住友フィナンシャルグループ69.6%と続く。
男性の育児休業取得率を開示する会社は、上場企業でもまだ多くない。全体の傾向を判断することは難しいが、現状、上位は保険を中心とした金融機関が占めている。女性中心の職場ですでに女性の育休取得は進んでおり、続いて男性の取得を増やそうとしている会社が多いようだ。
取得日数が短くても価値がある
ただ、男性はいずれも1週間以内の短期取得が中心で、どちらかというと有給休暇に近いのが実態だ。とはいえ、会社によってはいまだに男性社員の取得を嫌がる上司も少なくないと言われる中、短期でも多くの取得者がいるのは第一歩としては悪くない。こうした会社は「男性取得への拒否反応」がなく、今後、長期取得者も増えていく可能性が高い。
また、男性取得者が存在する会社は、それ以外の子育て支援の制度面も充実しているケースが多い。『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』には「3歳~就学前の子を持つ社員が利用可能な制度」、「特筆すべき家庭と仕事の両立支援制度」の記載もあり、男性向けの制度は年々増えている。
これらをじっくり読むと、育児休業取得だけでなく、子育て全体の支援に積極的かどうかがわかるので参考にしてほしい。
男性の育児休業取得は現在、”イクメン”の基準として重視されているが、短い一定期間だけの育休で子育てが終わるわけではない。その後の期間の方がずっと長く、育休はあくまで始まりだということは、今のうちから頭に入れておくといいだろう。
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