まずは、2007~2015年の家計調査の実績を平均して比較してみましょう。34歳以下では、単身男性の月当たり平均支出が16万8429円、単身女性が17万5756円と、女性のほうがやや上回っています。それが、35~59歳になると単身男性で19万6917円、単身女性で19万0300円と、逆転します。
ちなみに、2人以上の世帯の平均支出は31万7975円ですが、これは平均世帯員3.4人の数値です。仮に大人2人として考えても、ソロモン1人当たりの消費支出金額に及ばないわけです。つまり、ソロモンたちの人口が増えることは、全体の消費支出額規模が拡大するということを意味します。
単身女性や2人以上世帯より多い、独身男性の食費
特に注目すべきは、ソロ男の食費の多さです。エンゲル係数の経年推移を見ても明らかなように、単身世帯の男性のエンゲル係数は3割近くで、単身女性や2人以上の世帯と比べても抜きん出て高いことがわかります。
エンゲル係数が高くても、食市場の牽引力があるとは限らないというご指摘もあるでしょう。エンゲル係数とは、消費支出に占める食費(外食含む)の割合で、一般的には、この数字が高いということは生活水準が低いとされています(エンゲルの法則)。つまり、単身男性は収入規模が小さいから、結果としてエンゲル係数が高くなっているだけで、実額としては家族ほど支出していないし、市場に貢献していないという見方もあります。
はたして、本当でしょうか?
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