「2代目プリウスPHV」、大刷新に込めた野望 トヨタがHVの次を見据えて本気モードに

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だが、これが逆に裏目ともなっている。欧米を中心とする大手各社はトヨタに追いつけないハイブリッドをすっ飛ばして、一気にPHVやEVで新型車を投入して攻勢をかけようとしている。フォルクスワーゲンやBMW、メルセデス・ベンツなどは主要車種でPHVのラインアップを整え、EVでも野心的な目標を掲げている。PHVやEVでのラインアップはライバルがトヨタを上回っているのが現実だ。

政治的にもトヨタを標的とした"HV包囲網”が形成されつつある。環境規制が各国で厳しくなる中、米カリフォルニア州では2018年モデルからゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)規制が強化され、トヨタが得意なHVがエコカーとみなされなくなる。さらに欧州各国や中国でも環境規制が強化され、EVやPHVの普及を後押しするなど、HV以外の優遇策が目白押しだ。

EV開発でも2020年の量産化を目指す

もっともまだPHVやEVはそこまで売れてはいない。トヨタはEV開発に向けて昨年末に社内に新組織を作り、2020年ごろの量産化を目指している。トヨタがPHVやEV、FCVにも力を入れることで、次世代エコカー普及の新たな起爆剤になる可能性もある。トヨタはプリウスPHVが成功すれば、ほかの車種にも横展開していく考えだ。

"ミスターHV"こと内山田竹志会長が登壇(撮影:尾形文繁)

内山田会長は「将来の車を考えると、HVやPHV、EV、FCVでどれか一つに定まらず、併存期間が長いと思う。全部ひっくるめて電動化車両と言っているが、コア技術となるバッテリー、モーター、パワー半導体などベースとなる技術は(これまで先頭を走ってきた)HVに盛り込まれている。PHVやEV、FCVもなるべく早く低コストで普及できるようにしたい」と意気込む。

次世代エコカーのパワートレーン(動力機構)の主役がまだ定まらない中、全方位での開発が求められ、研究開発費は膨れている。そうした中で、トヨタもいよいよPHVに本格参入する。HVの王者は次世代でも王者でいられるか。新たな戦いが幕を開けた。

冨岡 耕 東洋経済 記者

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とみおか こう / Ko Tomioka

重電・電機業界担当。早稲田大学理工学部卒。全国紙の新聞記者を経て東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部などにも所属し、現在は編集局報道部。直近はトヨタを中心に自動車業界を担当していた。

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