「シエンタ」と「フリード」が接戦を続ける理由

トヨタとホンダの小型ミニバンは何が違うか

トヨタの「シエンタ」とホンダの「フリード」

自動車業界で今年1月の乗用車(軽自動車を除く)車名別新車販売ランキングが話題になっている。日本自動車販売協会連合会(自販連)によれば、今年1月の1位は昨年11月に日産自動車としては約30年ぶりに単月トップに立った「ノート」(1万4113台)、続く2位も日産車。昨年8月にモデルチェンジした「セレナ」(1万1179台)だ。日産がツートップを独占するのは、1984年9月に1位「サニー」、2位「ブルーバード」を記録して以来だというから、確かにニュースである。

ちなみに3位には、11月を除いて昨年のトップを堅守してきたトヨタ自動車「プリウス」(9883台)、4位には昨年12月に発表された、同じトヨタ「C-HR」(9144台)が入っている。プリウスとC-HRは、トヨタの新世代プラットフォームを使い、ハイブリッドシステムも基本的に共通だ。プリウスの購入を考えていた顧客の一部がC-HRに流れ、いわゆる票割れを起こしたのかもしれない。

一方、これらトップ4車種に続く5~6位でも激しいデッドヒートが繰り広げられている。5位のトヨタ「シエンタ」(9108台)、6位のホンダ「フリード」(9029台)。いずれもコンパクトなボディに3列シートを備えたミニバンというライバル関係だ。

「シエンタ」と「フリード」の接戦

およそ1年半前の2015年7月に2代目に切り替わったシエンタが大ヒット。それに応酬するように昨年(2016年)9月にフリードが2代目へフルモデルチェンジ。以後、単月で見ると2車種の接戦が続いている。

このジャンルを開拓したのはホンダだ。2001年、当時のフィットをベースとした3列シート7人乗りミニバンを、「モビリオ」の名前で登場させると、翌年シートを2列とすることで多用途性を高めた「モビリオスパイク」を追加した。

トヨタがこれに対抗する車種としてシエンタを発表したのは2003年だった。この年は日産からも、スクエアなスタイリングで人気を博していた「キューブ」を3列シート化した「キューブキュービック」が登場している。

当時は3台ともに目立った販売台数は上げていなかった。しかしホンダがモビリオをモデルチェンジし、フリードと名前を変えて送り出した2008年を境に、状況は一変した。

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