1人当たり時価総額が低い300社ランキング

1人当たりの生産性がより重要になっていく

エアバッグのリコール問題に揺れるタカタは、1人当たり時価総額も落ち込んでいる(撮影:山田雄大)

先日、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、2053年ごろには日本の人口が1億人を割るという推計を公表した。今後、人手不足が深刻になっていくことは、十分に考えられるシナリオだ。企業は1人当たりの生産性を高くして、少ない人数で企業価値を維持していく意識がますます求められるようになる。

発行済み株式数に株価を掛け合わせて算出される時価総額は、投資家が考える企業の値段だといえる。この時価総額を従業員の人数で割った1人当たり時価総額をみれば、その企業の1人の従業員が引き出す投資家の評価がどのくらいなのかを知ることができる。先日配信したトップ企業に続き、ワースト企業のランキングも紹介する。

ランキングは一定規模以上の会社に限定した。トップ300社のランキングと同じように、時価総額が500億円以上の一般事業会社を対象にしている。時価総額は2016年12月30日時点を基準にし、従業員数は2015年10月~2016年9月期の有価証券報告書から連結ベースで取得した。平均年収は有価証券報告書の従業員の注記に記載された単独ベースの平均年収の値を用いている。

人手を要する業態の企業が上位に

1人当たり時価総額の低い会社は、多くの人手が必要な製造業やサービス業が上位に並んだ。

1位は、音響・車載用スピーカーの専業メーカー、フォスター電機。時価総額595億円を全世界の従業員数4万9266人で割ると、1人当たり時価総額は121万円になる。売上は直近の2016年3月期が1909億円と2000億円に満たない水準ながら、従業員数は5万人に迫る。安定的に黒字経営を続けているが、人件費負担は軽くないといえる。

エアバッグのリコール問題で揺れるタカタが2位。2014年に3000円台を付けた株価は、先行きの不透明感を受けて低迷している。1人当たり時価総額も、昨年の224万円からさらに落ち込んで141万円となった。原発事業で巨額の減損損失を計上する見通しの東芝は20位。時価総額で1兆円を上回る大企業だが、2016年3月期時点の18万7809人の従業員数で割ると639万円になる。

ランキングは従業員数の違いで大きく変わるため、業態の違うIT企業と製造業を比較するのには向かないが、同業のライバル企業と比較した際の、投資家の評価を判断するには有力な指標の1つとなるだろう。

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