国際派モデルが売れない芸人と結婚した理由 アントニオ小猪木が育む24cm差夫婦の絆

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そして高校を卒業後に選んだ道が、モデルの養成学校だった。活躍の場を海外に定めたのは、背が高いというコンプレックスを感じない場所を求めたからだ。

そんなはるみさんにとって、運命の出会いとなった日。それは、あるファッションイベントの打ち上げにゲストとして呼ばれていたのが小猪木さんだった。

はるみさんは初対面の小猪木さんに「なんて小さいのだろう」と印象を持った。そんな小さな男の放った些細な言葉が2人の距離を近づける。

「背が高くてスラッとして格好いいな。もっと高いヒール履いて、背が高いことをアピールしたほうがいいのに」

幼い頃からずっとコンプレックスだった身長を、褒めてくれた――。はるみさんは、そんな小猪木さんに居心地の良さを感じたのだという。

「居心地の良さ」こそが夫の魅力だった。TBSテレビ系『結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち』(毎週月曜)の次回は2月6日(月)夜7時から放送です

その後、2人で食事するようになり、いつしか交際がスタート。そして、はるみさんが結婚を決定的に意識するようになったのは2人が出会って1年後のことだ。デートの最中、携帯電話の設定がわからなくて困っていた小猪木さんが、はるみさんに「ちょっと見て」とそのまま電話を差し出したことだった。

「この人、隠しごとがないんだ。嘘つかないんだなって。結婚するのにイケメンとか収入面とかそういうのじゃなくて、自分にとっては安心が大事だなって思いました」

国際派モデルが低身長で売れない芸人と結婚を決めた理由は、自らのコンプレックスを長所として受け入れてくれて、隠し事すらしない小猪木さんの安心感だった。

妊娠発覚!喜びと同時に巻き起こる夫への不安…

そして2人は3年前の2014年に結婚し、はるみさんは2年後の昨年春に妊娠する。子供を授かったことに、大喜びの妻だったが、この妊娠を機に妻には夫に対するある不安が芽生えてきた。それは、夫の将来だ。

その名の通り、アントニオ小猪木さんは、アントニオ猪木氏のモノマネ1本で勝負しているモノマネ芸人。ところが、当のアントニオ猪木氏は既に芸能界からは足を遠のけ政治の世界へ。数々の伝説を知らない若い人が増えてくる中で、何年後までそのモノマネの芸が必要とされるのか。このまま仕事が先細りしていくのではないか。そんな不安が頭をよぎる。

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