インターンシップ重視!アメリカ就活事情 アメリカの学生の就活は?
バークレーを卒業してシリコンバレーのハイテク企業を起業したり、企業の幹部になったりした者は多く、インテル、アップル、グーグル、アドビ、エレクトロニック・アーツ、クアルコムなど企業名を挙げれば切りがない。
「映画のピクサー社は、バークレーの学生だけに企業訪問を許しているんだ」と、誇らしげに言うのはバークレー在校生のジョン。先輩が母校の後輩を入社させたり、インターンシップに引っ張ったり、奨学金を出したりしている。
キャンパスの南側には、アルムニ・ハウス(Alumni House:先輩後輩の家)がある。ここでは時に、数十人の卒業生と数十人の生徒が集まって、働くことや卒業後のことについて軽い食事を取りながら語り合い、ネットワークを広げるなどのイベントが行われる。
また同校のビジネススクールでは起業家を育て、資金面でも助けている。教授も生徒とともに研究開発した実績を企業に売り込み、その資金を元手に起業することも少なくない。孫正義社長も同校の学部の学生だった頃、教授と自動翻訳機を開発し、シャープに販売。その1億円を基にシリコンバレーで起業した。
親子でインターンシップ先を探すUCサンディエゴ
UCサンディエゴは、サンディエゴから車で約20分の海沿いの高級地ラホヤに約860ヘクタールの広大なキャンパスを持つ。UCの中でも研究費が年間約8億ドルといちばん多く、サンディエゴ・スパーコンピュータ・センター、カリフォルニア通信情報技術研究所などの優れた研究所を抱える。
設立が新しいにもかかわらずトップレベルの大学であり、就職には有利だ。UCサンディエゴのキャリアサービスセンター前には、学生にわかりやすいようにインターンシップ募集の張り紙が並んでいる。
私が取材に訪れた時には、学生たちとその両親がガラスのケース越しに、陽光の下で丹念に張り紙を読んでいた。ユーザー評価サイトとして有名なヤルプやノキアが、工学部の3年生を対象に時給20ドルで夏のインターンを募集していた。赤十字やブリッジポート・エジュケーションなどの機関からの募集の張り紙もある。
もちろんcareer.ucsd.eduというオンラインサイトでも学生たちにインターンシップを紹介したり、履歴書の書き方、面接の受け方、給与交渉のやり方などを指導している。構内にはDJ(ディスク・ジョッキー)やラジオ局のアナウンサーになる練習をするためのブースもあり、ここで学んでプロのDJになった学生は少なくない。
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