知らないと損!大衆薬購入で税を浮かせる法 2017年スタートの新制度を知っていますか

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では、実際にセルフメディケーション税制を適用するためには、これからどのような準備をしておけばいいのでしょうか。ポイントは2つ。「購入する薬」と「領収書の管理方法の工夫」です。

まず、言わずもがな「購入する薬」はスイッチOTC医薬品を選ばなければなりません。あまり病院に行く時間がない社会人は何かあったときのためにと、自分のよく使う薬を家にストックしている方が少なくないでしょう。特にお子さんがいらっしゃるご家庭では、飲む薬に限らず、湿布やガーゼなども含めた救急箱というものが存在するのではないでしょうか。

常備薬の見直しで

セルフメディケーション税制に興味を持ったという30代の会社員、中川さんのケースを見てみましょう。

出張によく出掛けるという中川さんは数種類の常備薬を持っており、出張先にはメディカルセットとして必ず持っていくことにしているとのこと。中身は、頭痛薬に「ロキソニンS」(第一三共ヘルスケア)、風邪薬に「ベンザブロック」(武田薬品工業)、胃薬にガスター10(第一三共ヘルスケア)など。季節の変わり目に風邪をひきやすくなってしまうという中川さんには風邪薬のベンザブロックは手放すことができないのだとか。

中川さんはセルフメディケーション税制のことを聞いた際に、常備薬の見直しを行った結果、ロキソニンS、ガスター10など、いくつかの薬がスイッチOTC医薬品に該当することがわかりました。

ところが、手放せないといっていた風邪薬「ベンザブロック」については、「銀のベンザ」「青のベンザ」は該当したものの、「黄色のベンザ」は該当しませんでした。効用がまったく異なるのであれば無理に薬を変更することはできませんが、できればスイッチOTC医薬品を積極的に取り入れたいと考えている中川さんは、薬剤師の友人に薬の効用を聞いたうえで今後は「銀のベンザ」を優先的に買うことにしました。

医薬品によっては効用を考え、スイッチOTC医薬品に切り替えられない場合ももちろんありますが、薬局で購入する医薬品の金額が年間で約2万5000円程度かかるという中川さんにとっては、積極的にスイッチOTC医薬品を選択することで、2600円の減税が見込めそうです(控除額は2万5000円のうち1万2000円を超えた1万3000円のため、所得税率10%<中川さんの課税所得金額は230万円のため>と住民税率10%を合わせて2600円の減税)。

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