千代田区長選、小池マジックの威力は健在か 東京都議選の前哨戦、その戦いの構図とは?
2月5日に行われる千代田区長選が1月29日に告示され、現職の石川雅己区長、自民党東京都連が推薦する与謝野信氏、人材開発会社元社員の五十嵐朝青氏の3名が立候補した。
千代田区長選は7月2日に予定される東京都議選の前哨戦とも目されており、その帰趨は小池都政の先行きに大きな影響を与えるものだ。
小池vs.内田の「代理戦争」
5選を目指す石川氏は2月で76歳を迎えるが、その背後に小池百合子東京都知事が控えている。与謝野氏は千代田区を含む東京1区を地盤とした与謝野馨元財務大臣の甥で、内田茂元自民党東京都連幹事長が強力に支えている。千代田区長選は小池対内田の「代理戦争」と言われる所以だ。五十嵐氏の弟・立青氏は現職の茨城県つくば市長で、母・弘子氏もつくば市議を務めた。弘子氏は衆院選挙に3度挑戦したことがある。
3陣営の事務所はともに神保町駅近くにあり、告示日の29日に相次いで「第一声」を発している。
午前10時に出陣式を行ったのは、石川陣営だ。石川氏の選対事務所の近くの専大前交差点には、グリーンのスタッフジャンバーを着た人たちや小池知事から東京10区を受け継いだ若狭勝衆院議員、河村たかし名古屋市長らが集まった。街宣車の仕様はグリーンに白い文字で、昨年の都知事選で小池知事が用いたのと同じだ。
「小池さんたちと一緒に庶民のための政治に切り替えていかにゃあ」――。街宣車の上でこう述べた河村氏の胸の中には、次期衆院選に備えて新党構想があると言われている。ところが張り切ってアピールするつもりが、その思惑は砕かれたようだ。夕方に予定されていた小池知事が参加する演説会での登壇を断られたからだ。出陣式が終わった後、近くの喫茶店で放心した様子の河村氏の姿を目撃した。
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