高校受験、大体の人はリスニングが盲点だ 直前対策でしっかり結果を出せる

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受験生の指導を行っていた頃、「リスニングのテスト中にパニックになり、頭の中が真っ白になります」という相談をよく受けました。

確かに、本番中は過度の緊張から、簡単に解けるはずのものでもなぜか答えが出てこなかったり、音声が聞き取れなくなるということが多々あります。TOEIC L&Rテストを何十回と受けている私でも、最初の頃は、焦ってしまう場面が何度もありました。

しかし、都立高校をはじめとするほとんどの高校入試では、問題文の音声は2回流れます。1回目の音声を聞き取ることができなかったとしても、2回目でリカバリーすればいいのです。

1回目できちんと聞き取れなかったら、「大丈夫、次にしっかり聞こう」と自分に言い聞かせ、深呼吸しましょう。

深呼吸の方法にもコツがあります。まず静かにゆっくりと息を吐き、次に深くゆっくりと吸い込みます。最初に息を「吐く」ことを意識することがポイントです。

深呼吸をすることで自律神経が整い、心が落ち着いてくると同時に、酸素が体中に行き渡ることで頭が冴え、集中力がアップします。パニックになりそうになったらとにかく「ゆっくり息を吐き、吸う」、これを心掛けてください。

入試直前期でも間に合う実践トレーニング

入試問題の音声を聞き取れるようになるために、私が実際に行っている基本的なトレーニングをお教えします。着実に聞く力を身に付けることができるので、ぜひ試してみてください。

トレーニングには、過去問題集や参考書に付属しているCDの音声を使えばOKです。以下の基本事項を確認したら、実践トレーニングに進みましょう。

・基本事項の確認
(1)問題集に書かれている音声文章の単語・語句を確認する
(2)音声文章の文意を確認する
(3)英文と音声を合わせる(英文を見ながら音声を聞く)
(4)音声を聞いた直後に、日本語で意味を言ってみる

特に(3)の英文を見ながら音声を聞くという練習は、何度も繰り返してみてください。「英語を英語のまま(日本語訳をしないで)音声で聞いただけで理解できる」言葉を頭の中に増やすことが、英語の「リスニング力」をアップさせる近道です。

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