「ムダな努力」を削るヤフーの戦略を担う男

根性に「逃げる」のはもう終わりにしよう

あるいは、本当はもっと劇的に早くやる方法があるんだったら、それを考えるのが本当に考えなければいけないことです。しかし、とりあえず手計算しかできないから「手計算で頑張ろう」というのが多いと思うんです。僕はそれで前回の戦争も負けたと思っていますので、二度とそういう国にしたくないなと思っています。それが「根性に逃げない」という言葉の背景です。

仕事とは「変化が起きること」

――安宅さんも生産性を上げなければということで、日本もみんなその意識はあってそう思っているんですけれども、なかなか実際にそういうふうになっていないと。安宅さんは今までどういうふうなことを考えながらお仕事されてきたのでしょうか。

“仕事”とは、そもそも何なのかっていう話なのですが、研修とかで聞くと、みんなは金をもうけることだとか、人を喜ばせることだとかいろいろ言うのですが、突き詰めると、高校1年ぐらいの物理で習う仕事というのは「力×距離」だと思うんです。つまり、どんなに力を入れても変化が起きなかったら、仕事が起きてないと思うんですよね。

変化が起きるように、変化にこだわると。努力なんかしなくても変化が起きた方がよくて、とにかく変化が起きて変わる。相手が変わる。お客さんに喜んでもらえる。それが起きるかどうかということに1番エネルギーを注いできたつもりです。

結果を生まないものはやめる

――価値を上げるということはそういうことなわけですよね。

これは私の中の「定義」ですけれど、生産性という不思議な言葉がありますけれども、突き詰めると、どれだけのアウトプットを、どれだけのインプットでたたき出せるかということなんです。我々の仕事でいう投下した労力・時間でどれだけの価値を生むか。この価値というのは結局、変化です。なるべく重いものが勢いよく変わると大きな変化だということですよね。

――今、日本がやっていることは、だいぶ、無駄なものも多いということですよね。

明らかに、変化にこだわらないタイプのさっきのそろばんみたいなやつが多いのではないかということです。効率よくアウトプットするためには、正しい努力をするということです。

――いらないものはやらない。無駄なことはやらないということですね。

そうですね。結果を生まないとわかっていることはやめるということですね。

――やめるのがまた難しいというところもありそうですけどね。

胸に手を当てれば「それは意味ないんじゃないの」ということは、いっぱいあるわけですよ。

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自動車「コロナ不況」が促す<br>部品業界サバイバルの行方

コロナ危機の自動車部品メーカーへの影響は、過剰な設備と人員を抱えていた日産系でとくに深刻。比較的堅調だったトヨタ、ホンダ系も無傷ではありません。世界レベルでの技術開発競争は激化の一途で、生き残りへの再編と淘汰が始まろうとしています。