教員就職者が多い大学トップ200ランキング

「教育学部」は地元志向の強い学生の受け皿だ

ちなみに、2015年に文部科学省が出した通達が、人文系学部や教育学部について「組織の廃止や社会的要請の強い分野への転換を求める」と書かれていたため、”文系学部不要論”と受け取られてしまった。

では、根強い人気がある教員就職に強い大学は、どこなのか。2016年卒の学生の状況から見ていこう。

国立の教育大学が上位を独占

教員就職者数ランキングのトップは大阪教育大学で、500人が教員として就職している。同大は、1873年に大阪府の難波別院内の集成学校に開設された「講習所」に端を発する、教員養成に140年以上の歴史を持つ大学だ。さらに、2位北海道教育大学、3位愛知教育大学、5位東京学芸大学、6位福岡教育大学と、ランキング上位の大半は国立の教育大が占めている。7位の広島大学の教育学部を含め、いずれも明治時代に設置された師範学校が起源という共通点がある。

こうした伝統の力は教員採用試験に有利に働く。教育学部の運営に携わる、ある大学の関係者は、「卒業と同時にクラスの担任を持つ可能性がある教員は、最新の教育現場を学生時代から知っていることが重要。卒業生のネットワークを生かして情報を得られることは、採用試験においても大きい」と語る。

教育学部は、「地元の高校」→「地元の教員養成系大学」→「地元で就職」という、地元志向の強い受験生の受け皿になっている。2016年入試の合格者に占める地元高校の割合を見ると、大阪教育大学は2府4県(大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、和歌山)からの合格者が85.4%に上る。同様に北海道教育大学は合格者の75.8%が道内高校出身者で、愛知教育大学は東海3県(岐阜、愛知、三重)が91.6%。東京学芸大学は1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の出身者は51.2%と低いが、福岡教育大学は84.5%が九州の高校出身者だ。

国立の教育大が優位なランキングにおいて、私立大で最上位となったのが、4位の文教大学。1969年に教育学部を設置した、私立大における教員養成の伝統校だ。小学校における先生の助手やボランティア補助を通じた教育現場の体験や、手厚い教員採用試験対策が結果に現れている。小学校の英語の教科化といった、教育のグローバル化に対応するため、2016年に英語専修を設置するなど、これからの教員に求められる新たなスキルの養成にも力を入れている。

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