――自分の仕事とは関係ない職務のSlackにも?
さすがに、ストックオプションや給料などのチャンネルは一部の人間しか入れませんが、それ以外は基本全部オープンです。誰でも出入り自由です。僕自身、カスタマーサービスのチャンネルや、エンジニアのチャンネルなどかなり多くのチャンネルに入っています。
ベンチャーでありがちなのが、小さかった最初の頃は会社に何が起きているかを誰もがすべて知っていたのに、大きくなるにつれて知らないことが増え、次第にそれが不満になっていくケースです。
昔は自然と情報が伝わってきていたのに、だんだん承認のプロセスが入ってきて、「なんであなたの承認を取らなきゃ教えてもらえないんだ」ということになる。ベンチャーではよく聞く話です。
僕らとしては、情報はオープンだということにしています。「与える」ということはしないけれど、誰にでも見られる環境にしておくので、欲しいなら自分で取りにいってくれと。
――思い切っていますね。
メルカリの大前提に、性善説があります。ですので、会社の重要なデータであっても、ほぼすべてに誰もがアクセスできます。その代わり、僕ら経営陣がほぼすべてのSlackのチャンネルに入ってその内容を見ています。
もちろん、問題がなければ、ROMっているだけです(投稿はしないけど、目は通している状態)。問題があれば「なぜこうなっているの?」と随時やりとりを始める感じです。
性善説で情報をオープンに
――瞬時に対応されているのですね。
メルカリでは、事件が起きても解決までが速いですよ。大きな企業では、たとえば毎週水曜日が定例の会議だから、来週の水曜までこの議題に関する意思決定はできない、というような話を聞きますが、これはナンセンスだと思います。事件は今起きているので。
――チャットツールだと情報が流れていったりはしないのでしょうか?
社内用のWikiがあり、決まったことはそこに貯めています。途中で入ってくる社員もいるので、そういう人たちが迷わないようする配慮です。
――SlackとWikiを使い分けているのですね。
Slackはディスカッションをしていく場で、Wikiはナレッジを蓄積する場です。それから、メルカリでは、社内報告用のパワーポイント資料はほとんど作られないです。
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