30~40代男の「婚活」に見える残酷すぎる現実 「安くて簡単な」出会いの成婚率は高くない
ここでは婚活パーティーと婚活サイトを例に挙げましたが、相席居酒屋、相席カフェ、婚活バー、街コンなどの出会いもすべて同じ。“結婚だけ”が目的であり、短時間で白黒をつけ合う場では、よほど外見や収入が優れていないかぎり「NO」を突きつけられるのが当たり前なのです。外見や年収に自信がない30~40代の独身男性は、あらかじめ覚悟しておいたうえで臨むほうがいいでしょう。
そもそも婚活パーティーと婚活サイトは、「電話やメール1本で予約できるうえに、数千円のおカネで出会える」という簡単かつ安価もの。「人生の宝くじを買うつもりのダメ元で、繰り返し挑戦してみよう」くらいの感覚がちょうどいいのです。
3割が「一度も結婚できない」時代に突入
婚活パーティーと婚活サイトで失望感を味わった貴男さんは、「もう一生結婚しなくてもいい」という気持ちが何度か頭をよぎったそうです。その理由を聞くと、「僕以外も独身の人は周りにたくさんいるから」と答えました。
それを裏づけるデータが、「50歳の時点で一度も結婚をしたことのない人」の割合を示す“生涯未婚率”。2015年の『厚生労働白書』によると、男性24.2%、女性14.9%。つまり、「現在50歳の男性4人に1人、女性の7人に1人が一度も結婚していない」という現実があるのです。
さらに注目すべきは、2025年には男性27.4%、女性18.9%、2035年には男性29.0%、女性19.2%に上がると推計されていること。現在30~40代独身の人は、かなりの高確率で未婚のまま50歳を迎え、世間から「一度も結婚できなかった人」と結論づけられてしまうということです。
しかし、貴男さんがけっきょく私のもとを訪れたように、「1人で生きていく」という決意を固め、老後の準備をしている人はほとんどいません。不安を抱えながらも、これまでどおり過ごしているだけで、「精神的な孤独や身体的な不調、特に病気やケガなどのピンチにどう対処するか?」という問いに向き合っていないのです。
もちろん結婚するもしないも自由であり、どちらの人生にも楽しさは見いだせるでしょう。しかし、「約3割の人が人生で一度も結婚できない」「何もしなければ、ほぼ確実にその1人になる」という現実がある以上、それを自覚することが危機管理につながるのは間違いありません。
最後にもう一度だけ書きます。もし30~40代の独身男性が、「人生で一度は結婚したい」と思っているのなら、「安くて、簡単な」婚活パーティーと婚活サイトばかりに頼らないことが大切。「“その他の出会い”を含めた自らの行動で、結婚の可能性を高めよう」という姿勢が求められているのです。
“その他の出会い”については、次回紹介しますのでお楽しみに。
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