30~40代男の「婚活」に見える残酷すぎる現実 「安くて簡単な」出会いの成婚率は高くない

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貴男さんには、婚活パーティーでのトークや婚活サイトでのメールをパズルに置き変えて説明しました。パズルを完成させる定石は、角や縁から埋めていくこと。婚活におけるパズルの角や縁にあたるのは、その女性の輪郭とも言える、外見、仕事、趣味などのプロフィールです。

女性が角や縁にピースを置いたら(プロフィールに関する話をしたら)、男性はそのすぐ横にピースを置く(それに対する共感を返す)こと。まったく別の場所にピースを置く(自分の話や別の話をする)のではなく、女性の話にピタッと寄り添うように角や縁から少しずつ埋めていけばいいのです。

ただ、角や縁(プロフィール)が完璧でも、中身(価値観や結婚観)は空っぽでは意味がありません。つねに女性の置いた横にピースを置き続け、共同制作の一体感を生み出しながら、少しずつ中央に向けてピースを置いて完成を目指したいところです。女性への質問に、価値観や結婚観に関わるものを交えて、その言葉に共感していけば、結婚生活のイメージがぼんやりと浮かんでいるでしょう。

婚活パーティーのトーク時間は短いだけに、角や縁を埋めるだけで終わってしまいがちですが、そこさえうまくいけば次のデートにつながり、中央を埋めるパズルの続きができるものです。婚活サイトのメールも、焦らずに女性の話に寄り添うような返事を続けることで、「感じよく会話できて、価値観や生活スタイルが合う男性」という印象を与えられるでしょう。

結婚が目的の場では「NO」が当たり前

話を婚活パーティーと婚活サイトに戻すと、結婚までたどり着ける人は驚くほど多くありません。私がアドバイザーとして関わったものや、運営サイドに取材したもののカップル成立率は約1割程度で、成婚率となると、さらにガクッと数字が下がるのです。

その理由は、先述したとおり、「面識のない男女が条件を突きつけ合い、短時間で白黒をつけ合う」というシステムそのものに難しさがあるから。よほど外見や収入がいい男性でないかぎり、婚活パーティーはプロフィールカードと数分の会話だけで、婚活サイトはプロフィール画面と数回のメール交換だけで、女性たちから「NO」を突きつけられる可能性が高いのです。

つまり、婚活パーティーと婚活サイトは、外見や収入がいい男性にとって効果的なシステムであり、そうでない人ほど「3ギブ&1テイク」などの工夫が必要なのですが、それをしたところで不利な状況を覆せるとは限りません。また、カップルになれたとしても、それはプロフィールの部分で短期的なマッチングが成立したに過ぎず、長期的な目で見た価値観や結婚観のマッチングがうまくいかなければ結婚にたどりつけないので油断は禁物です。

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