実際にアマゾンダッシュボタンを使ってみたが、非常に簡単だった。設置場所に固定のWi-Fi回線があること、そして、初期設定にはスマートフォンとアマゾンアプリが必要。まずは、アプリからボタンを認識して、Wi-Fiの接続パスワードを設定する。また、さらにボタンを押したときに、どの商品が届くかを事前に設定する。
Wi-Fiパスワードの登録と、注文する商品の選択が終われば初期設定は完了。あとは、それら商品を保存している場所の近くにアマゾンダッシュボタンを張り付けておく。そうすれば、在庫が減った時点でボタンを押して注文すると、最短で当日、商品が届くというわけだ。
たとえば「サントリー天然水」ボタンでは、2Lのペットボトル6本入り2箱や、240ml×24本など、11種類の商品が選択できる。これを先に決めておくことで、ボタンを押すだけでその商品が注文できるという仕組みなのだ。
この商品の切り替えにはスマホアプリ上での設定が必要となるため、事前にひとつに絞る必要がある点がちょっと気になった。たとえば、2Lペットボトルと、500mlペットボトルの両方を買うといった場合には、ボタンは2つ必要だ。
なお、スマートフォンの通知をオンにしておけば、ボタンを押して注文が行われると、すぐに通知が来る。このため、子どもが間違えて押した場合でも、素早くキャンセルが可能だ。実際、筆者宅でボタンが落ちて誤注文が発生したが、通知により気づき、キャンセルできた。
アマゾンダッシュボタンはおトク?
アマゾンダッシュボタンの魅力は、注文を忘れずにできるというところにある。洗面所で洗剤が切れかけていることに気づいても、その場でスマートフォンを持っていなければ、メモをとったり、注文したりすることはできない。しかし、アマゾンダッシュボタンが置いてあればボタンを押すだけで注文できるというわけだ。
ただし、価格に関しては、残念ながらおトクとは言いづらい。というのも、アマゾンの日用品の販売価格は、決して高くはないものの、セール時以外は決して格安ではないからだ。
実際にいくつかの商品を著者が日常的に利用しているスーパーの価格と比べてみた。サントリー「奥大山の天然水(550ml)」はアマゾンダッシュボタンでは1本当たり83円(24本セット)なのに対して地元スーパーでは1本79円で買えた。ウィルキンソンのジンジャーエールや紙おむつ「ムーニー」も地元スーパーのほうが安く、ジレットの替え刃やカルビーの「フルグラ」などは、アマゾンのほうが安かった。
さらにアマゾンには、「定期おトク便」や、「おまとめ割引」という仕組みがある。これは一定期間ごとに商品が自動的に届けられる代わりに、一定の割引が適用されるというもの。さらに割引対象商品を3つ以上まとめると、最大15%割引きになるというおトクな仕組みだ。
残念ながらアマゾンダッシュボタンはこういった割引が適用されない。このあたりは今後のサービス改善に期待したい。
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