情報流出「不倫サイト」、実は生き残っていた 「アシュレイ・マディソン」の再生策とは?
「以前のスローガンにはやはりネガティブな面があったし、特に女性会員に対するリスペクトもなかった。そこでメッセージを『今、この瞬間を生きよう』として、いろんな体験ができるコミュニケーションプラットホームと方向づけをしました」とセガール氏は話す。
ユーザーのプロフィールを調査したところ、ほとんどの人は「たくさんの人たちとつながりたい」「新しい出会いが欲しい」と考えていたため、「世界中の人たちと出会うことができるというコンセプトは変わっていないし、サービスも同じ」(セガール氏)だという。「ただ、ユーザーの中には多くの人に公開されるソーシャルメディアは使いたくないという人たちもいます。プライベートな生活を守りつつ、新しい出会いや出来事を求めるオープンマインドなユーザーの、やりたいことが反映されているウェブサイトといえます」。
新しくなったサイトを見ると、「成熟した女性と若い男性」「成功したエスタブリッシュな男性と野心的な若い女性」といったマッチングが推奨されている。どうやら以前のように挑発的な「不倫推奨」から、よりマイルドな路線に舵を切ったということのようだ。実際、「新しいキャンペーンを始めてから、女性会員数は20%も増加している」(セガール氏)という。
会員数が増えている理由
とはいえ、あれだけの不祥事を起こしてなお会員が増えているとは、にわかには信じがたいが、これには実は理由がある。
これまで同サイトは退会時にも費用がかかるようになっており、退会を希望するユーザーはアカウントを残したまま実質的にサイトを離れてしまうため、会員数が増え続けていたと思われる。ただし、新しくなったサイトを見ると、無料での退会が可能となっており、こうしたカスタマー重視の変更も新経営陣の方針のようだ。
「われわれは顧客に対して責任を取れるようにしなければならない。もちろん過去に対しても責任はあります。今後は透明性を持った新しい会社としてやっていきたい。偽アカウントに関しても対応は済んでいます。私はその問題をクリアにすることを条件にCEOを引き受けています。ですから今のサイトには偽のアカウントはありません」
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