女たちはなぜ身体をトコトン鍛え始めたのか それは男の目線からは切り離された

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実際にエクササイズの方法は、松竹梅と各種取り揃えられている。もっとも値段を安くすまそうと思えば、インターネットの無料動画を見ればいい。YouTubeを見れば有名ユーチューバーがシックスパックの作り方を指南してくれる。もっと高いコストを支払えるのであれば、個人トレーナーを雇って、あらゆる情報を伝授してもらうことだろう。

とはいえ現実の多くのプレイヤーは、この両極の選択肢の中間を選択することになる。街のトレーニングジムに通い、そして自ら情報を取捨選択しながら自分のボディをコントロールしている。このように、誰もが自分のボディを管理するためのポートフォリオ(金融商品目録)を持っているのだ。

さて一方では、こんな時代に男たちはどう対応しているのだろうか。

友人にグラビアアイドルの評論家がいる。彼は、漫画雑誌の巻頭グラビアのアイドルたちの変化を捉えて、そこからトレンドを見出していくのが仕事である。腰のくびれ、大きなヒップ、さまざまにトレンドは移り変わり、流行の波は寄せては返す。だが基本的にグラビアアイドルに求められるのは、究極的には「あどけない顔」と「大人のやわらかボディ」の組み合わせにあるのだという。シックスパックのグラビア専門アイドルは存在しない。

今の世界で明らかに起きつつある“変化”の先に、シックスパックのグラビアアイドルは生まれ得るのだろうか?いや、出てこない。グラビアアイドルに求められるものは、成熟と未成熟が組み合わさることで生まれるギャップである。それは、いつの時代を振り返ってみても変わらない。

男性が求めるヒロイン像は、現実の女性と乖離している

二次元のアニメにおけるヒロイン像を見てもそうであるように、男が性的なファンタジーとして求めるものは、現実の時代の女性像とは乖離しているのだ。むしろ、シックスパックをインスタグラムに上げる女性が増えれば増えるほど、その反動として、「あどけない顔」と「大人のやわらかボディ」のギャップある組み合わせは価値を増す。そして、それを支持する男性層は数を増やしていく。ブライアン・イーノのような男は、増えたとしても、全体に比すれば単なるマイノリティーでしかないのだ。そんな男の成熟しなさ加減は、少なからず世の女性を傷つけるはずだが、それは仕方がないことである。

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