「能率協会」の母親向け手帳が売れている理由 手帳の売れ行きランキング上位を独占
人気の理由は、第一に家族の予定が簡単に書き分けられ、パッと見てわかりやすいこと。マス状のカレンダーの次のページに、同じ月の横ケイ線のカレンダーページがレイアウトされている。行が分割されているので、自分・夫・子ども、などと予定を書き分けられるほか、見開きで家族の予定を把握できる。欄の数は3分割、5分割などバリエーションがあり、家族の人数に合わせて選べるようになっている。
ママたちの心をとらえるのは、レイアウトの使いやすさだけではない。デザイン性と実用性のバランス、手帳としての品質のよさも、大きなポイントとなっている。
「特に表紙は、“無難路線”ではチャレンジできなかった加工方法を採用しています」(潮村氏)
2種類のシートを重ね合わせて発色
カラーバリエーションを見ると、ワイン、シャンパンピンク、ボルドーブラックなど、こだわりを感じさせる色名が並ぶ。たとえば一番人気のワインでは、色の異なる2種類のシートを重ね合わせることによって、深みのあるワイン色を表現した。さらに、表面には型押しで植物の模様をつけている。模様の凹凸とシートの2枚使いというダブルの立体感が、ラグジュアリーな雰囲気を高めているのだ。表地と裏地の重ね方で色合いを何とおりにも楽しんだ、平安時代の装束を思わせる。実際、シートの組み合わせで出てくる色がまったく異なるため、「毎回、思いどおりの色を出すために、何種類もサンプルを作っています」(潮村氏)とのことだ。
中面にも、PAGEMブランドならではの工夫が凝らされている。文字には薄いピンク、ブルーなど、抑えた色調ながら華やかな色を使用した。これには「忙しいママだからこそ、手帳を開いたときに、明るい気持ちになってほしい」との意図がある。アクセントとなっているのが、ハトのアイコン。「平和の象徴なので、家族の幸せと平和を願って」というメッセージが込められている。
また、歴史ある能率手帳と同様の製法で、手帳としての品質や使い心地については評価が確立されている。たとえば使用する紙は、ありとあらゆる筆記具で試し書きをして選び抜かれている。また、印刷から始まるさまざまな工程で、機械と人の目によるチェックが入っているという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら