REITは基本的に、保有物件の賃料の上昇や、増資による調達資金を使った物件購入で保有資産を拡大していくことで成長を目指す。賃料上昇が見込めず、投資口価格の低迷で増資もできなければ、成長の道は閉ざされる。
アイビー総研の関大介代表は、「今年上場して低迷している銘柄は、スポンサーの物件売却の出口戦略にREIT市場を利用されただけ」と苦言を呈す。
新たな物件取得が困難に
都心の築浅・大型オフィスビルを組み込んだ銘柄は堅調だ。三井不動産がスポンサーの日本ビルファンドの分配金利回りは2.9%と投資家から根強い人気を集めている。
しかし、これらも足元では優良物件の価格が高騰し、物件取得が困難になっている。「新規上場を除いた既存REITによる今年1〜10月の物件取得は約1.1兆円と前年同期比で13%減少した。中でもオフィスは3割以上減の4200億円と落ち込みが厳しい」とみずほ証券の石澤卓志・上級研究員は指摘する。
そのため、この状況を合併による規模拡大で乗り切ろうとする動きが出てきている。昨年10月、野村不動産ホールディングス系の3銘柄が合併し、野村不動産マスターファンドが誕生。同銘柄は今年9月、さらに三井住友信託銀行がメインスポンサーのトップリートとも統合した。また大和ハウス工業系の2銘柄も今年9月に統合している。
ほかにも大手のスポンサーが複数の銘柄に分けて上場させているケースがまだ残されている。勝ち組さえも閉塞感に覆われる中、今後も再編圧力が強まりそうだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら