シェールガス革命で、大復活する日の丸造船業

中国・韓国がマネできない技術力で、再び世界のステージへ

シェールガスが、いよいよ「世界の常識」を変えはじめた。その波は日本へ。高いLNG(液化天然ガス)価格が下がるだけではない。LNG船の需要増で、青息吐息だった日本の造船メーカーや関連メーカーが、いま大復活をとげようとしているのだ。『図解 1時間でスピード解説!シェールガス革命』(小社刊)を書いた泉谷渉氏が、息を吹き返しつつある、日本の造船産業に熱いエールを送る。
シェールガス革命で日本の高いLNG船関連技術が脚光を浴びる(撮影:山田俊浩)

つい最近の話だ。会食の席についたエレクトロニクスメーカー大手の幹部は、机をたたいてこう叫んだ。

「日本の電力各社は、原発停止の影響を言い訳に、ひたすら『電力料金値上げをお願いしたい』と、額を床にすりつけるばかりだ。国民はみな電力会社の役員や社員の給料のバカ高さを知っているから、シラけ切っている。おまけに震災復興資金はどこかの自治体のゆるキャラに使われたり、全然関係のない県の公共建物の増改築などに投入される有様だ。まったく、やってられない」。

2月に比べ、すでに3割も安くなったLNG価格

世界一高い電力を使わされて、おまけに税金も高いこの国にあって製造業を維持することがいかに困難であるかを、電力各社はわかっていない。大型工場になれば多額の電力料金を支払うわけであり、これがコストを圧迫する。結果として価格を下げられない。国際競争に負けていく。こうした状況が何年間続いていたことだろう。

ところが、である。直近のLNG(液化天然ガス)の日本向けスポット価格は100万BTU当たり14ドル半ばまで下がり、2月につけた最高値から3割も安くなった。世界各地でのシェールガス開発のインパクトは大きく、2017年以降には米国、ロシア、日本でLNGの生産・輸出入基地の新設が予定されることで、天然ガス市場の需給は大きく緩和する見込みだ。

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