ソムリエがワインをサービスしながら「お好みに合いましたでしょうか?」と声をかけてくることで満足度は大きく変わるはずです。
同じようにリピーターの多い高級旅館には、相手の志向に合わせて感動のサービスを提供するスタッフがいたりします。宿泊履歴の分析はデータを活用するものの《お客様に何を提供するか?》は人の判断で行うことで感動が生まれてることが多いもの。こうした仕事は人工知能がとって代わることが難しいのではないかと思います。
繊細なコミュニケーションは人工知能にできるか
あるいは人とのふれあいや、高度なコミュニケーションが求められる介護福祉、秘書、医療、学校の先生などは人工知能に仕事が奪われる可能性が低いでしょう。このように考えていくと繊細なコミュニケーションが必要とされる領域は、人工知能が凌駕しにくい分野と言えます。繊細なコミュニケーションとは、
・優しく思いやりがある
・気遣いがある
といったこと。感受性高く、デリケートに相手の表情や言動のなかに潜む感情や想いを感じ取り、コミュニケーションをする。「そんなことに気が付いていたの!」と共感を得ることもあるでしょう。共感を得ることは「もっと話したい」「また会いたい」「仕事をお願いしたい」とビジネスの機会を大きく広げます。
では、人工知能が人の心のなかを読み取り、悩みや嗜好をパラメーター化(変数化)することができるか? そして、お客様の満足する繊細なコミュニケーションでサービスが可能か? と言えば、これは難しいのは明らかではないでしょうか。
ちなみに人型ロボットPepperがソムリエをする催しがあったそうですが、質問内容が「プリンは好き?」「今日は暑い?」とシンプルで、選ぶワインは27種類のみだったとのこと。このレベルなら、将来含めて、高級レストランで進化版Pepperがソムリエの仕事を奪うことはないと筆者には思えるニュースでした。
こうしたおもてなしの仕事は2045年までに人工知能に奪われることは少なそうなので、将来に不安を感じる人におすすめの仕事かもしれません。一方、将来的に人工知能が仕事を奪う分野があるのは明らか。自分の仕事は本当に大丈夫か、一度考えてみてもいいかもしれません。
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