金利上昇で騒ぐ「頭の悪い」人たち 髙橋洋一が語る バーナンキの言葉

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日本の金融政策はシンプル

――とはいえ、タイミングがいつになるにしろ、FRBが出口戦略を取り始めたら、アメリカの景気はある程度は落ち着きますよね。そのときに日本経済が引っ張られるというような可能性は、ないのでしょうか?

それでも、日本の景気回復が優先されるということに変わりはありませんよ。アメリカの属国じゃないんですから、いちいちアメリカの動きを見て、日本の動きを決めたりはしません。

日本の金融政策は極めてシンプル。インフレ率だけを見ていて、それが「2%±1」に収まっているかどうかです。アメリカはインフレ率だけでなく失業率も長期目標に入れていますから、両方を見て判断する。その意味では、失業率を目標に入れていない日本のほうが簡単なんですよ。インフレ率が上がってきて、そのレンジに収まっていたらやめるというだけのことです。

だいたい、考えてもみてください。アメリカの金融緩和が出口に入るということは、「アメリカ経済が十分によくなった」ということを意味していますよね。アメリカ経済がよくなっているときに、日本の外需が悪くなるということはあまり考えられません。日本にとっても何ら悪いことではないのです。そういう観点が抜けているという意味でも、マスコミの見方は歪んでいると思いますね。

撮影:西村康(SOLTEC)

東洋経済オンライン編集部

ベテランから若手まで個性的な部員がそろう編集部。編集作業が中心だが、もちろん取材もこなします(画像はイメージです)

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