西荻窪が「30代おひとり様」を惹きつける理由 女性の住みたい街は学歴や子の有無で激変!

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ただ、家庭志向の女性でも、結婚して子どもがいるのか・いないのか、専業主婦なのか・仕事を持っているのかで、住みたい街が大きく変わってきます。

まず、結婚して仕事をしておらず、子どもがいない女性の場合。こうした女性が住みたい街は、1位から4位までが、未婚女性が好むのとほとんど変わらない4大人気タウンです。横浜みなとみらいは、2位にランクイン。そして、5位から10位には、奥様が好むイメージのたまプラーザや、ハイソなイメージの広尾が入っていたりと、未婚女性と同じか、それ以上に贅沢志向が強いと言えます。

子どものいない専業主婦が住みたい街
第1位  鎌倉 ・・・11.5%
第2位  吉祥寺 ・・・10.3%
第2位  横浜みなとみらい ・・・10.3%
第4位  恵比寿、代官山、中目黒 ・・・9.0%
 

ワーキングマザーが住みたいのは、川崎と蒲田

それに対して、子どもがいて、しかも働いている既婚女性はどうでしょう。1位はダントツで横浜みなとみらいですが、2位は鎌倉と川崎と蒲田。川崎と蒲田が人気の理由は、交通の便の良さがあります。東京と横浜、どちらへアクセスするにも便利です。また、羽田空港も近いため、飛行機を使った出張が多い人には使い勝手が良さそうです。

ポイントは、彼女たちが街のイメージだけで住みたい街を選んでおらず、実際に働く上で便利なことが基準だということです。

子どもがいる働く既婚女性が住みたい街
第1位  横浜みなとみらい ・・・23.4%
第2位  鎌倉 ・・・12.5%
第2位  川崎 ・・・12.5%
第2位  蒲田 ・・・12.5%
第2位  千葉、幕張、稲毛 ・・・12.5%

 

女性のライフスタイルは、世代のみならず、未婚か既婚か、既婚でも仕事をしているかしていないか、そして子どもの有無によって大きく変わります。それによって、住みたい街の選択も、大きく異なるのです。

三浦 展 社会デザイン研究者

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みうら あつし / Atsushi Miura

カルチャースタディーズ研究所主宰。1958年生まれ。1982年に一橋大学社会学部卒。パルコに入社し、マーケティング誌『アクロス』編集室。1990年に三菱総合研究所入社。1999年に「カルチャースタディーズ研究所」を設立。消費社会、家族、若者、階層、都市などの研究を踏まえ、新しい時代を予測し、社会デザインを提案している。 著書は、80万部のベストセラー『下流社会』のほか、『第四の消費』『日本人はこれから何を買うのか?』『東京は郊外から消えていく!』『毎日同じ服を着るのがおしゃれな時代』『あなたにいちばん似合う街』など多数。

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