勝ち続ける人があえて「2位」を目指すワケ 有名プロゴルファーの「強くなる」思考法
日本ツアー51勝(歴代2位)の青木功プロは、優勝の数より2位の数が圧倒的に多かった選手です。しかし、その多くは競り負けたのではなく、状況を見極め、自ら求めた2位だったのではないかと思います。だからこそ勝負どころではきっちり勝ち、51もの勝利を挙げられたのではないでしょうか。これこそが「強くなる思考法」です。
性格面で考えた場合、長所と短所は表裏一体。見る角度によっては、短所も長所になりえます。たとえば、藤田寛之選手には比類まれな長所があります。
「こうと決めたらテコでも動かない。納得するまで続ける根気がすごい」
そして、短所は「頑固」。これは見る角度によっては異なりますが、本質的には同じことです。要はそうした自分の特性を知って、バランスよく活かしていくことが重要です。
短所には目をつむり、徹底的に長所を磨く
一方、技術面はというと、こちらは短所には目をつむって、長所を伸ばすことに心血を注ぐべきと考えます。
藤田選手の長所は、パター、アプローチなどの小ワザがうまいこと。短所は、私と同じで飛距離がないこと。
飛距離を伸ばすには、スイングを変えなければなりません。ギアを変えるという手もあります。しかし、そのクラブの利点を生かすスイングを身につけることは容易なことではありません。最悪の場合、スイング改造に失敗して、長いスランプに陥ることにもなりかねません。
それよりも長所を磨く。私はまず、オールラウンドプレーヤーよりスペシャリストを目指します。これが個性となり武器となるからです。
「自分らしく」
私が大事にしている言葉です。私には36歳のとき、PGAツアー(米国男子ゴルフツアー)のテストで飛距離の壁にはね返された経験があります。
実はこのとき、飛距離を伸ばすためのスイング改造に取り組んだのです。結果、スイングはガタガタになり、その後5年間の成績はひどいものになってしまいました。自分の持ち味を忘れていたことを痛感しました。
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