勝ち続ける人があえて「2位」を目指すワケ 有名プロゴルファーの「強くなる」思考法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

これに気づき、スイングを修正し直して、40歳のとき(2000年)に「東建コーポレーションカップ」で優勝することができました。

『チームセリザワに学ぶ「強くなる」思考法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

私の場合、ドライバーの飛距離は自慢できるものではありません。たとえば、ロングヒッターがロングホールを2打でグリーンオンする場面でも、3打でグリーンオンしてワンパットでバーディー、2パットでパーという攻め方をすることが少なくありません。

ミドルホールでも、ロングヒッターなら2打でグリーンオンして、パットが決まればバーディー、2パットでパーをとることができます。しかし、私の場合はパーオンができずに、いわゆる3打でグリーンオンして、ワンパットでパーを拾う“寄せワン”のゴルフを強いられることが多いのです。

飛距離が出ないのは、私の短所。一方、寄せ、パットのうまさは長所です。

ジャンボ尾崎さんの言葉

1997年の「中日クラウンズ」を忘れることはできません。最終日、最終組でジャンボ尾崎さんと一緒にまわりました。ジャンボさんが3連覇したときのことです。この試合で私は2位になりました。表彰式でのジャンボさんの優勝インタビューの言葉はいまでも忘れません。

「今日のパートナーは最高だった。あれだけパーパットを入れる選手は見たことがない。芹澤のパーパットは世界一だ」

私のスタイルが、ジャンボさんに、そして世間に認められた瞬間でした。本当に感激しました。そうした経験がチームセリザワにおける私の指導方針を決定づけたと言っていいでしょう。

「短所を改善させるよりも、長所を見つけてそこを伸ばす指導」

逆の意見もあるでしょうが、明確な方針を示すことは、指導者として、またリーダーとしての大事な役目と思っています。

皆さんでもし、壁や限界を感じている人がいるとしたら、ぜひ自分の長所を徹底的に磨いてください。短所を補って余りあるものにすれば、必ず道は開けるはずです。

芹澤 信雄 プロゴルファー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

せりざわ のぶお

㈱TSIグルーヴアンドスポーツ所属。1956年11月10日生まれ。静岡県御殿場市出身。22歳でプロテストに合格。87年「日経カップ」で初優勝を果たして以来、ツアー5勝、シニアツアー1勝とトッププロとして活躍。芹澤を師と仰ぐ、藤田寛之、宮本勝昌らとともに「チームセリザワ」を結成。2015年2月には、長年の夢だった「チームセリザワ ゴルフアカデミー」を大箱根カントリークラブ内に設立した。“日本一の教え上手”として知られ、15年8月には、自身がキャディを務めた「meijiカップ」で、チームメンバーの西山ゆかりがツアー初優勝を飾っている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事