勝ち続ける人があえて「2位」を目指すワケ 有名プロゴルファーの「強くなる」思考法
「稼げること」がプロの証
アマチュア選手としてのキャリアもなく、たたき上げのプロゴルファーである私は、デビューしたてのころ、優勝とかトップテンなどは夢のまた夢でした。高校、大学で華々しい戦績を収めた後にプロ入りする選手とは大違いです。
しかし、人一倍練習を重ね、先輩プロの技を観察し、時には直接指導を仰ぎ、スキルアップを目指しました。そのかいあって、長くレギュラーツアーでプレーができ、通算5回の優勝を勝ち取ることがきました。
そんな私のもとに、「一緒に練習したい」「ゴルフを見てもらいたい」という後輩が集まってきました。藤田寛之、宮本勝昌、上井邦裕、西山ゆかり、木戸愛といった選手たちです。ほかの親しいプロも参加して、やがてそれが「チームセリザワ」となりました。チームといっても、とても「ゆるい」もので、最小限のルールはあるものの、体育会的な雰囲気はありません。
「プロフェッショナルとは?」
そう尋ねられたとき、人によって答えはさまざまでしょう。プロゴルファーとしての私の答えはじつにシンプル。
「稼げる選手になること」
です。もちろん優勝を目指すことは大事ですが、優勝ばかりを意識し、無謀なプレーで上位から転落するのと、状況を見極め、潔く2位を確保するのと、どちらがプロとして大事なことか。私はチームセリザワのメンバーにそのことばかりを話しています。
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