富士世界遺産、大本命企業の“自負" 設立以来90年近く富士山に密着

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2012年7月からは、富士山のあらゆる情報を提供するWebサイト「フジヤマNAVI」を立ち上げた。この4月からは、外国人旅行客を意識して4カ国語に対応、情報サービスの点での観光客への利便性を促進させている。

富士山関連企業としての強烈な自負

「富士を世界に拓く」――。これが、富士急の創業精神だ。同社は世界に向けて富士山の魅力をアピールし続け、世界遺産登録に向けて、環境整備の取り組みなど、あらゆる方面での支援に携わってきた。

4月末のイコモスによる登録勧告の発表時には、「世界から富士山周辺に訪れる皆様へ弊社でなければ出来ないおもてなしを提供するとともに、『世界文化遺産』にふさわしい地域づくりに貢献したい」(富士急)とのコメントを発表。設立以来90年近くにわたって、富士山一筋にひた走ってきた“大本命”企業の自負がここに現れている。

「日本の富士山」から「世界の富士山」へのバージョンアップが期待できる今、富士急もまた、これまで築き上げてきた富士山への投資と整備の効果を享受する時期にきている。

(写真:富士急車両は尾形文繁が撮影)

宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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