「合理的な説明」に窮する日米の中央銀行

米国は「利上げ見送り」で禍根を残す懸念

米国は引き続き利上げを見送りか。日米の中央銀行は政策の整合性を問われている(写真:ロイター/アフロ)

日本株が岐路にさしかかっている。日経平均株価は9月27日の安値1万6285円をつけて以降、上昇してきた。FRB(米連邦準備理事会)による年内利上げ見通しが強まる中で新興国による予想外の利下げ、原油価格の上昇によるドル高、株高に後押しされた形だ。

こうした中で日銀金融政策決定会合が終了、FOMC(米公開市場委員会)の結果が2日(日本時間は3日)に発表される。11月8日に米国大統領選挙を控えていることから、「日米ともに金融政策の変更なし」というのが市場のコンセンサスだ。日銀は予想通り、金融政策の現状維持を決定した。

米住宅価格指数が2007年10月以来の高水準に

一方の米国で気になることは、「主要20都市圏のケース・シラー住宅価格指数」が前年同月比で5.1%上昇し、2007年10月以来の高水準に達したことと、米国第3四半期GDPで、第2四半期は2.1%減だった「石油・ガス油井を含む非居住構造物への投資」が5.4%増と、2014年第2四半期以来の伸びを記録したことである。

「金利の正常化」と「(超過)準備預金の正常化」という「2つの正常化」を果たさねばならないFRBにとって、「Behind the curve(政策が後手に回ること)」は避けなければならない事態のはずだ。

これまでこうした事態に陥らずに済んできたのは、原油価格の低迷などで魅力的な投資先が少なかったことも大きい。しかし、利上げ先送りによって米国株価指数が最高値圏で推移するなか、OPEC(石油輸出機構)が減産合意に向けて動き出したことによる予想外の原油価格の上昇によって、「魅力的な投資先」が増えつつある。

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