「為替90円台、日経平均1万4000円」の現実味

株価下落を嫌った日米中央銀行が払う「ツケ」

再び「1ドル100円割れ定着」の時代がやって来るのか。9月末以降は波乱の予感(写真:AP/アフロ)

日銀は9月20・21日に開催した金融政策決定会合で、長短金利を誘導目標とする新しい金融緩和の枠組みを導入することを決めた。現状のマイナス金利政策を維持するとともに、10年物国債利回りを0%程度に誘導するという。さらに2%の物価安定目標が実現するまで金融緩和を続けるとし、今後も必要な場合にはマイナス金利の深掘りを行うなどの考えを示した。

一方、FOMC(米連邦公開市場委員会)では、市場の大方の予想通り、利上げは見送られた。日米当局の決定を詳述するが、相場の予測だけを読みたいという方は、後半の米国の部分(小見出し「またしても株価下落を嫌がったFRB」)あたりからお読みいただければ、幸いだ。

日銀の新政策では円高を止められない

注目された日銀による「総括的検証」の結果は、残念ながら従来の政策の延長でしかなかった。これまでの政策に対する反省と抜本的な政策への取り組みが示されると期待していただけに、残念な内容だった。

異次元緩和政策が導入からすでに約3年半が経過し、効果がなかったことから、緩和の枠組みをこれまでの量重視から金利重視に転換することにしたようだが、本質は何も変わっていない。まさに「苦し紛れの政策修正」である。

新たな政策の枠組みの名称は、「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和」という。またもや新しいネーミングである。長期金利の誘導方法はこれまでも実施してきた国債買い入れを軸とする一方、買い入れ額は当面は現状の80兆円程度を目標とし、残存年限にこだわらず幅広い国債を買い入れるという。さらに利回りを指定して国債を買い入れる新たな国債買い入れに乗り出すようだ。しかし、量は増やさない。ここがポイントである。

後述するように、結果としてのテーパリング(緩和縮小、黒田総裁は会見で否定)であり、円高につながりリスクを高めたといえる。日銀はこうした政策を2%の物価安定目標が実現し、安定するまで続けるとしているが、これまでの基本的な考え方は変わらないということであり、これでは円高基調を止めることはできないだろう。

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