Facebook「裸の少女」写真削除騒動の舞台裏 検閲が招いた問題にどう対処するのか
こうした幹部らはまた、世界中の社会的状況や政治的配慮の変化を反映したコンテンツ規約の変更にも関わっていると、フェイスブックの現・元幹部は口をそろえる。
5人の他にもコンテンツ規約の意思決定に関わる上層部はいるというが、前述の広報担当者であるチェン氏はその名前を明らかにはしなかった。
表現の自由をめぐる闘い
フェイスブックが検閲に関する決定について口が重いことは、世界中の多くの国で批判されている。
同社は先月、パレスチナで最も広く読まれているオンラインメディアのうち、2社のエディターのアカウントを無効にした。フェイスブックの一般的な慣習に倣い、同社は無効にした理由やどのコンテンツが不適切とみなされたのかについて説明しなかった。
フェイスブックはロイターに対し、無効は単なるミスだったと語った。
一部のパレスチナの擁護団体やメディアは、アカウント無効はイスラエル政府とフェイスブックの不適切な同盟関係に起因する検閲だとして非難した。
イスラエル政府の閣僚の1人、ギラド・エルダン警察相の報道官は、ユダヤ人に対する暴力を扇動しているとする何百にも及ぶフェイスブックのページを遮断するよう、政府は同社に求めていると明らかにした。
アカウントを無効にされたメディアの1つの管理者は、コンテンツ規約を担当するフェイスブックの中東責任者が、無効をめぐる騒動が起きた後に連絡してきて、無効にされた4つのアカウントのうち3つは回復したと語った。
フェイスブックは、アカウント回復は苦情を受けてのものではないと説明。幹部トップの関与についてはコメントしなかった。
コンテンツが削除された最近の他のケースにおいては、同社は技術的な不具合だったとし、その後復旧されている。そのなかには、米ミネソタ州で起きた、警察官が黒人男性を射殺した直後の様子を映したライブ動画も含まれている。