女性には「美人」と「美人予備軍」しかいない 最大公約数のモテを目指しても幸せはない

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野宮:「赤い口紅は難しい」「自分には似合わない」と思う人が多いのはわかります。でも、赤にもいろいろな赤があるので、自分に似合う赤を見つけて、ちょっと勇気を出して付けてみると、これほど簡単に美人になれるアイテムはないんです。人生を楽しむための勇気の象徴として、このタイトルにしました。

スー:素敵なタイトルだと思います。

美人になることに照れてはいけない

自分に似合う赤があります

スー:今回、帯のコメントを、多いほうが選びやすいと思って4本書いたんですけど、ボツになった「美人になることを照れるな」ってどう思います?

野宮:それとすごく迷ったの。どっちにしようかなって。

スー:この本で野宮さんがおっしゃっていることは、美人になることに対して、ふてくされたり、斜に構えたりせず素直にやっていこうということだと思うんですよね。野宮さん自身、美しくなることに対して、照れたことや、背を向ける時期はありました?

野宮:最初は、照れていた部分もありますけど、おしゃれになりたいから、克服していきました。人前に出る仕事なので、そのときどきでベストな自分でいるために、いろいろなことにチャンレジしてきましたよ。もちろん失敗もしましたし。

スー:ピチカート・ファイヴのボーカリストとして、野宮真貴さんは完成された状態で世に出てきたと記憶しています。

野宮:そう? もう35年もやっているので、いろいろと変遷はありますよ。

スー:確かに、ピチカートの前のソロデビュー当時の写真を今見ると、「え? これが野宮さん?」とびっくりします。ご自分のビジュアルの方向性が「これだ!」と見えたのはいつ頃ですか?

野宮:ピチカート(・ファイブ)に入ってからですね。

スー:それまでのコンプレックスはなんでした?

野宮:ルックスで言えば、顔立ちがスタンダードな美人ではないこと。だから元の顔がわからないくらい、つけまつげを3枚つけたり、大きなウィッグをつけたりしました。特に、大きな唇がコンプレックスで、目立たないようにベージュのリップを塗ったり、自分の唇の輪郭よりも内側に口紅を塗ったり。そうすると余計に目立つことが本人はわからないんですよね。

スー:今の野宮さんからは想像できない。

野宮:ピチカートに入ってしばらくしたら、メイクさんに唇を褒められたんです。いろいろな唇を見てきたプロの方にそう言ってもらえたあの瞬間に、コンプレックスがチャームポイントになりました。

スー:それが、雰囲気美人への第一歩だったんですね。

野宮:そうかもしれない。

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