東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

“就活解禁の後ろ倒し”、メリットは皆無? 常見陽平氏が一刀両断

8分で読める
  • 田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

大手有名企業は困りませんが、中小企業は戦々恐々としています。これまでよりも学生が準大手や中堅企業に目を向けるのが遅くなるでしょう。

しかし、だからといって中小企業が採用できなくなるとは言い切れません。大学に入り込んで就活生とのコンタクトを増やすことができれば採用できるでしょう。中小企業は情報開示が不十分なので、早い段階から詳しく情報を学生に伝えていく必要があります。

――キャリアセンターへの影響は?

3月スタートというと、3月まで遊べると考える学生は少なくありません。本来は3月までにいろいろと準備しなくてはなりません。学生のモチベーションを高めるための手間が増えるでしょう。

3月前のプレ就活期間をどうするのかは大きな問題です。早めに就活を開始した学生が就活に成功している実態を見ると、この時期はとても重要です。

――リクナビやマイナビなど就職サイトを運営する企業にも、影響が出るのではありませんか?

常見陽平(つねみようへい)
人材コンサルタント、著述家、実践女子大学・武蔵野美術大学非常勤講師 、クオリティ・オブ・ライフフェロー、HR総合調査研究所 客員研究員。現在、一橋大学大学院社会学研究科修士課程に在籍中。

 

広告を掲載する期間が短くなってしまいます。課金システムが変わるのではないでしょうか。広告を見て応募した人数、または採用した人数によって広告料金が決まるという形も想像できます。

また、3年生の夏休みにインターンシップを経験した学生のモチベーションを、3月まで維持させるビジネスを考案することになるでしょう。

倫理憲章に抵触しない形でセミナーやインターンシップ仲介などを強化すると思います。

最近は政府が学生の内定率を上げるために多額の予算を計上しています。就職サービス会社はこうした予算を基にした公共事業を取り込むようなビジネスに力を入れていくでしょう。

――後ろ倒しは誰にとってメリットがありますか?

後ろ倒しは単なる人気取り政策であり、劇的な変化はないと思います。大改革のように見えますが、誰も喜ばないし、誰も救われないでしょう。

(撮影:今井康一)


 

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象