セブンがそごう・西武3店をH2Oに売るワケ

鈴木敏文元会長の"遺産"をようやく清算

セブン&アイは今後、百貨店まで含めて聖域なきリストラを加速させる方針である。百貨店買収を主導した鈴木元会長の退任(名誉顧問に就任)によって、百貨店のリストラが加速する見込みだ。

9月末に、そごう柏、西武旭川店を閉店したことに続き、10月6日には、阪急百貨店や阪神百貨店などを展開するエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)との資本業務提携、そごう神戸店など3店の売却を発表した。

ヨーカ堂を追い詰めたのは皮肉にもセブン

そごう・西武に加え、今後ヨーカ堂のリストラも続くことになる。ヨーカ堂を追い詰めたのは、皮肉にもセブン-イレブンを中心とするコンビニだ。15年以上前、団塊ジュニア世代が20代だった頃、セブンは20代若者向けの「ファストフード」を中心に展開していた。

ところが、団塊ジュニア世代が30代、40代と年齢が上がるに従ってビジネスの中心を家庭食や日用雑貨にシフトし「セブン・プレミアム」という強力ブランドを作り出した。15年ほど前は「ジャンクフード」のイメージで見られていたコンビニが、プレミアム・ブランドの供給基地として見られるまでに変わった。

その結果、40代50代の主婦層の買い物がヨーカ堂から離れ、セブンにシフトした。人口構造の変化に対応したセブンの進化が、国内でコンビニが成長を続ける原動力になったが、それがヨーカ堂を徹底的に追い詰める結果になった。

セブンのビジネスモデルの強さは、現場の声・販売データを重視し、需要密着の商品開発を続けていることにある。売れない商品は徐々に販売スペースが縮小し、最後には撤去される。代わりに新しい商品が常に入ってきて、売れればスペースが拡大する。毎日見ていると何も変わっていないように見えるセブンの商品が、1年たつと大きく変わっていることに気付く。そうした現場主導の強さが、入れたてコーヒーや、カフェ・ドーナツなどで次々に成功を収める原動力となっている。

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