ネット選挙解禁でも、政治は劇的には変化せず マスコミの「ネット選挙=政治激変」論調への違和感(上)
話をインターネットに戻しますが、これまでも政治活動においてはインターネットを自由に使用できました。ホームページやブログなどに自らの政策を自由に書くことができますし、ツイッターやフェイスブックなどで有権者と政策の議論をすることもできます。演説の様子を動画で配信することもできます。
結局、選挙中の活動場所の告知が可能になるだけ!?
唯一できなかったのは、選挙期間中にホームページなどを更新することであり、これまでは公示日(告示日)の前日の23時59分59秒までに「選挙期間中は公職選挙法の規定により更新できません。」という旨を記し、更新をストップするのが慣例でした。しかし、選挙期間中に更新ができないというだけで、それまでに書いたものは選挙期間中にも公開したままにできるため、有権者は候補者の政策等をインターネットで調べることは可能だったのです。
それでは、選挙期間中にホームページなどを更新できるようになると、何が変わるのでしょうか? 選挙期間の途中で政策を変えるような候補者など普通はいません。
選挙期間中に有権者と政策の議論をすることは理想的ではありますが、目の前の有権者への対応で精いっぱいである選挙期間中に、インターネット上の有権者と議論をする時間的余裕がある候補者がいるとは到底考えられません。インターネット上で議論をするのであれば、何も選挙期間中に行う必要はなく、選挙期間前に行えばよいのです。
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