日ロ解散説が浮上!安倍首相の描くシナリオ 「史上最長政権」を狙う首相の胸中は?

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北方領土は北海道根室半島の沖合に並ぶ択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の総称で、政府は戦後一貫して「日本固有の領土」と主張し、「4島一括返還」を求めてきた。一方ロシアは4島の実効支配を続け、「歯舞諸島と色丹島の二島を『平和条約締結後』に返還する」とした1956年締結の日ソ共同宣言も踏まえて「4島一括返還」は断固拒否してきた。

しかし、一括返還が絶望視される中、日本国内で「まずは2島返還実現を」という現実論が出始め、ロシア側にも「面積が小さい歯舞、色丹の返還に応じる見返りに、日本に巨額の経済協力を約束させて平和条約締結交渉につなげる」との"妥協案"が浮上してきた。過去の首脳会談でプーチン大統領が領土交渉の「引き分け」を提案したのも、こうした双方の国内事情を背景にしたものとみられる。

「北方4島の日本帰属」が合意のカギだが

ただ、「2島返還」で妥協するには首相が"国是"の「4島一括返還」要求を放棄せざるを得ず、政府部内でも「国後、択捉の将来の返還に可能性を残せなければ妥協は困難」(外務省幹部)との見方が支配的だ。そのためにはプーチン大統領に「4島の日本帰属」を認めさせる必要があるが、「ロシアの国内情勢からみても、プーチン大統領がそこまで踏み込む可能性は少ない」(ロシア専門家)とされる。つまり、現状では、首相が解散・総選挙で信を問うほどの「成果」は期待しにくいのが実情だ。

にもかかわらず解散風は加速するばかりだ。9月26日の臨時国会召集直後には二階俊博自民党幹事長と山口那津男公明党代表が「(解散は)いつでもありうる」(山口氏)と風をあおり、同29日の自民党各派閥の会合でも領袖達が「準備を怠るな」と檄を飛ばした。対する野党側も同日、蓮舫民主党代表が「衆院は常在戦場、いつでも戦える態勢を整えていきたい」と応じた。ただ、こうした状況を導き出したのは首相の強かな「政治日程設定」戦略ともいえる。

解散風は今春にも吹き荒れた。参院選に合わせての「7・10衆参同日選」断行論だ。きっかけは、過去に例のない通常国会の1月4日召集だった。国会会期などから逆算すると、「7・10同日選」を可能とする唯一の道だったからだ。

結局、首相は同日選を見送り、単独の参院選で圧勝したが「ぎりぎりまで解散があると思わせて、衆院側にも臨戦態勢を取らせたことが勝因の一つ」(自民選対)であったことは間違いない。だから今回、自民党総裁任期延長問題に絡める形で来年1月中旬に予定していた定期党大会を、首相の意向で3月5日開催に先延ばししたことが年明け解散説に結びついた。

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